(ブルームバーグ): 政府が新型コロナウイルスの水際対策で現在は認めていない観光目的での外国人の入国を、早ければ5月にも少人数のツアーに限り認める方向で検討しているとFNNが6日、複数の政府関係者の情報を基に報じた。

  報道によると、対象はワクチンの3回目接種を終えている外国人で、旅程があらかじめ定められた少人数のパッケージツアー参加者について試験的に入国を認める方向で検討を進めている。感染状況を見極めながら調整を進めるが、感染拡大が抑えられれば6月以降、段階的に拡大していく考えという。

  岸田文雄首相は5日、ロンドンでの講演で、新型コロナへの対応について「6月には他のG7(主要7カ国)並みに円滑な入国が可能となるよう水際対策をさらに緩和していく」との意向を表明。その後の記者会見でも「6月にも専門家の見解を踏まえつつ、水際対策を含めコロナ対策を段階的に見直し、日常をさらに取り戻していきたい」と話していた。

  十倉雅和経団連会長ら経済財政諮問会議の民間議員は4月27日の会合で、日本の「鎖国イメージ」の改善に取り組み、「観光目的の入国を段階的に再開すべきだ」と提言した。

  岸田首相が水際対策の緩和方針を表明したことで、6日の東京株式相場ではインバウンド関連株が上昇。ラオックス株が前営業日比一時18%高の199円まで急伸した。日本空港ビルデング株も同6.8%高となった。

  三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、日本の状況についてウィズコロナの観点から「米国などと比べて経済の回復でステージがかなり遅れていた」と指摘した上で、水際対策の緩和によりインバウンド回復の期待が盛り上がれば日本株に注目が集まる可能性はあるとの見方を示した。

(アナリストコメントなどを追加して更新しました)

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