(ブルームバーグ): 欧州がロシア産エネルギーを完全に輸入禁止とした場合、英国のインフレ率は予測されている40年ぶりの高水準からさらに押し上げられる可能性がある。イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミストを務めるヒュー・ピル氏が指摘した。

  ピル氏はCNBCに対し、ロシアのウクライナ侵攻に対する制裁措置を欧州連合(EU)が強化し、ロシアから輸入する石油と天然ガスを対象に含める場合、消費者物価の「上振れリスク」になると述べた。

  英中銀の予測によれば、英国のインフレ率は10月に10.2%でピークを付ける。実現すれば、1982年以来の高水準となる。この予測はエネルギー価格の安定を前提としており、ロシア産ガス・石油が禁輸となる場合には前提が崩れる可能性があると、ピル氏は説明した。

  同氏は国内労働市場の逼迫(ひっぱく)がさらなるインフレ高進を招く恐れがあるとの見方も示し、賃金の上昇ペースは英中銀がわずか3カ月前に示した予測よりもずっと速いと指摘した。国内要因でインフレ圧力が高まる可能性があるという。

  「労働市場の力強さに驚くとともに、一段の逼迫を見込んでいる」と発言。「つまり二次的な効果が発生している。インフレがより自律的になるリスクがあり、われわれはそれを防ぐ必要がある」と、ピル氏は主張した。

 

  

  

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