(ブルームバーグ): サマーズ元米財務長官は4月の米雇用統計で賃金の伸び鈍化が示されたことについて、前向きな兆候かもしれないと述べた。ただ、労働市場が極めてタイトであるため、米金融当局がインフレを抑制するのは非常に困難との従来の見解は変えなかった。

米雇用統計、4月の雇用者数は42.8万人増−賃金の伸びは鈍化 (2)

  サマーズ氏は同統計の発表後、「賃金の伸びは私の予想より若干鈍った。もしかするとインフレに関して明るい兆しであるかもしれない」と指摘。その上で「ただ、そう判断できるのはまだ先のことだろう」とブルームバーグテレビジョンで述べた。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は3、4両日に開催した定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.5ポイント引き上げることを全会一致で決定。これについてサマーズ氏は「米金融当局は正しい方向に進んでいる」とした上で、「インフレを持続的に抑制するのに彼らが十分に力強く動いているか、その対応で十分なのかどうか、まだ非常に疑問だと考えている」と述べた。

  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)は会合後の記者会見で、6月と7月の会合でも0.5ポイントずつの追加利上げを実施する方針を示唆したが、0.75ポイントの利上げについては「委員会は積極的に検討していない」と言明していた。

  ハーバード大学教授でブルームバーグテレビジョン寄稿者であるサマーズ氏は、0.75ポイント利上げの可能性を「これほどまで明確に排除したことには驚いた」とコメント。「予測は不可能であり、そうである以上、公式の場で予測を強く示せば大抵は信用を損なうことになるというのが、過去1年半の教訓だ」と語った。

Summers Says Wage Slowdown May Be Positive Sign Amid Tight Jobs(抜粋)

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