(ブルームバーグ): トレーダーらは米連邦準備制度が今後数カ月にわたり利上げを続けると確信しているが、利上げ終了の時期と水準はずっと厄介な問題だ。

  米国のインフレ率は40年ぶり高水準にあるが、スワップ市場は急ピッチだが、それほど高くならない利上げサイクルを引き続き織り込んでいる。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は前回の引き締めサイクルのターミナルレート(利上げの最終到達点)2.5%をそれほど大きく上回るとは想定されていない。

  1990年代半ばには6%、80年には20%に達していたのに比べ異例に低い予想は投資家を困惑させ、米国債相場の乱高下を招いている。利回りは4日、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が0.75ポイント利上げ観測を打ち消した後に急低下したが、5、6日には成長を失速させかねない長期にわたるインフレとの闘いを強いられる懸念が勝り反転上昇した。

  ドイツ銀行のチーフインターナショナルストラテジスト、アラン・ラスキン氏は「利上げがどこまで行くか計りかねる」とした上で、ボラティリティーの高止まりを予想。「インフレ率は非常に高く、連邦準備制度はかなり後手に回っており、今回のサイクルはわれわれが長く見慣れてきたものと根本的に異なる」と指摘した。

  FF金利誘導目標が2023年半ばまでに3.15%前後に引き上げられるとの見通しが金利先物市場に反映されているが、なお不確実性が高い。

  11日発表の4月の米消費者物価指数(CPI)は再び8%を上回ると見込まれ、失業率が過去半世紀余りの最低水準に近いという状況で、リセッション(景気後退)の引き金となることを回避し、成長ペースを落とすことができるかどうか分からない。

  ブランディワイン・グローバルのポートフォリオマネジャー、ジャック・マッキンタイア氏は「利回りは景気かインフレのどちらかが折れるまで上昇するだろう」との見方を示す。同氏は米国債へのエクスポージャーを抑え、金融環境のタイト化が景気を減速させる兆候が見えたら購入しようと時期を探っている。

 

 

Bond Market Burned by Fed’s Liftoff Struggles to See End to Pain(抜粋)

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