(ブルームバーグ): イエレン米財務長官はロシアによるウクライナ侵攻や新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が世界経済を引き続き危険にさらしていると指摘した。

  米財務省が9日、金融安定監視評議会 (FSOC)の年次報告書に関する長官の議会証言テキストを事前に公表した。それによるとイエレン氏は「国々がパンデミックへの対応を継続する中で、ボラティリティーと世界成長の不均一が続く可能性がある」と指摘。「ロシアによる一方的なウクライナ侵略が経済の不確実性を一層高めた」と分析した。

  イエレン長官は自身が議長を務めるFSOCの年次報告書について、米東部時間10日午前10時(日本時間同午後11時)に上院銀行住宅都市委員会で、12日には下院金融委員会で証言の予定。同報告書は昨年12月に公表された。

  同長官は資産バリュエーションの一部について懸念を表明したが、金融市場の安定性への差し迫った脅威はないとの認識を示した。「一部の資産のバリュエーションは過去の水準と比較するとなお高いが、米金融システムは秩序ある形で機能し続けている」と指摘した。

  イエレン氏の議会証言の主な内容は以下の通り。

米銀はパンデミックをうまく乗り切ったが、銀行以外の金融機関の多くは、流動性のミスマッチやレバレッジの活用で金融ストレスに対して脆弱(ぜいじゃく)なことが、2020年3月の出来事で明るみになったFSOCは米財務省証券市場の弾力性改善の方法を引き続き検討するFSOCは銀行に対し、気候変動関連の金融リスクを特定するよう促し続けるFSOCは金融安定へのリスクや規制面のギャップを特定するデジタル資産に関する報告書を作成中

Yellen Says Ukraine War Brings Uncertainty for Global Economy(抜粋)

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