(ブルームバーグ): 米連邦公開市場委員会(FOMC)の6月と7月の会合では0.5ポイントの利上げが議題になるとしたパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長のメッセージを、複数のFRB高官が支持した。ただ年末にかけて、より大幅な動きが正当化される可能性も残る。

  クリーブランド連銀のメスター総裁はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「永遠に75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを排除するのではない」と発言。「何事も可能性を排除したくない。今年後半のしかるべき時点でインフレが下がっていなければ、スピードを上げる必要があるかもしれない」と説明した。

  S&P500種株価指数はメスター総裁の発言を受けて、それまでの2%近い上昇を消した。

  メスター総裁はこれに先だって行われたヤフー・ファイナンスとのインタビューで、次回2回の会合で0.5ポイントずつ金利を引き上げるのは「完全に妥当だ」と発言。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁はFRBのバランスシート縮小も同時に進行すると指摘しており、同様の考えを示していた。

米クリーブランド連銀総裁、今後2会合での0.5ポイント利上げを支持

ニューヨーク連銀総裁、FRBは失業率上昇させずにインフレ抑制可能

  米金融当局はなおもインフレ対策で後手に回っていると批判されており、パウエル議長が75bpの利上げは現在のところ積極的に検討されていないと明言したのは間違いだったとの指摘もある。

  メスター総裁はヤフー・ファイナンスとのインタビューで、「今後2会合での50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利上げは完全に妥当だと考える。その後、加速させる必要があるかどうかを見極める必要性が出てくるだろう。需要が予想より速いペースで減少すれば、少し減速させることも可能かもしれない」と述べた。

  景気を加速させず、減速もさせない中立水準に政策金利を引き上げた時点で、それ以上の行動が必要かどうかを考えたいとの意見が、複数の当局者から出ている。中立水準は2−3%と推計されている。

  リッチモンド連銀のバーキン総裁はインフレを制御する決意で他の当局者と同調しつつ、1980年代にボルカー元FRB議長が講じた強力なインフレ抑制策が痛みをもたらした事態は避けられると述べた。

  「この道筋はボルカー元FRB議長の下で陥ったようなリセッション(景気後退)を引き起こすことになるのではないかと問う声もあるかもしれない。だが必ずしもそうはならない。83bpという水準は、経済を抑制する金利水準からはまだ程遠い」とバーキン総裁はメリーランド州のセシル郡商工会議所で講演した。

リッチモンド連銀総裁、インフレとの闘いは必ずしも景気後退招かず

 

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