(ブルームバーグ): 10日の米株式市場ではS&P500種株価指数が4営業日ぶりに反発。米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控え、この日相次いだ米金融当局者の発言内容を消化しようと、前日終値を挟んでもみ合う場面が目立った。

  S&P500種は前日比0.3%高の4001.05で終了。ダウ工業株30種平均は84.96ドル(0.3%)安の32160.74ドル。ナスダック総合指数は1%上昇。

  大型ハイテク株で構成されるナスダック100指数は1.3%高で終了し、主要3株価指数の上昇率を上回った。ブルームバーグのデータによれば、同指数の過去3営業日の時価総額消失規模は20年ぶりの大きさだった。

  11日に発表される4月のCPIは、物価上昇圧力が依然として強いことを示すとみられるが、前年同月比の伸びは3月からの鈍化が予想されている。

  ホライゾン・インベストメンツのスコット・ラドナー最高投資責任者(CIO)は「CPI発表を翌日に控え、売りと買いのポジションを均衡させようという行動が、この日の値動きの大部分を説明するだろう。CPIは伸び鈍化が広く予想されており、ショートスクイーズを避けるために投資家はショートにしたくないようだ」と述べた。

  クリーブランド連銀のメスター総裁はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「永遠に75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げを排除するのではない」と発言。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、当局が「フェデラルファンド(FF)金利を年内により正常な水準へと戻すべく迅速に行動する」ことを見込むと述べた。

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  米国債相場は2年債を除いて上昇。この日行われた3年債入札は堅調だった。ニューヨーク時間午後4時38分現在、10年債利回りは5bp低下の2.99%。

  外国為替市場ではドル指数が4営業日続伸。米CPI発表を11日に控え、複数の米金融当局者の発言を消化する中で上昇した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ニューヨーク時間午後4時39分現在、ドルは主要10通貨の中でスウェーデン・クローナを除く全ての通貨に対して上げた。

  ドルは円に対して0.1%高の1ドル=130円45銭。ユーロは対ドルで0.3%安の1ユーロ=1.0530ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は続落し、4月下旬以来の100ドル割れとなった。米国でインフレが加速し、リセッション(景気後退)入りのリスクを伴う対応を当局が余儀なくされるとの懸念が広がった。

  ドル上昇もドル建てで取引される原油の投資妙味を弱めた。ロシア産石油の輸入を禁止する欧州連合(EU)提案について、抵抗を続けているハンガリーを支持に回らせようとする取り組みも意識された。全米自動車協会(AAA)のデータによると、米ガソリンおよびディーゼル平均小売価格は過去最高値を更新した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比3.33ドル(3.3%)安の1バレル=99.76ドルで終了。前日からの2日間では10%近い下げとなった。ロンドンICEの北海ブレント7月限は前日比3.48ドル安の102.46ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続落。各種インフレ統計の発表を控える中でドルが小幅上昇し、逃避資産としての金の投資妙味が後退した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、前日比1%安の1オンス=1841ドルちょうどで終了。

  オアンダのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は、米国でインフレが急激に加速した場合、金は1800ドルに向けて下落するとみている。

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