(ブルームバーグ): モルガン・スタンレーによれば、株式相場の下落はまだ終わっていない。景気減速懸念が強まる中で米欧の株式がさらに調整するとストラテジストらはみている。

  米株式の長期強気相場に長らく懐疑的だったマイケル・ウィルソン氏は10日のリポートで、米金融引き締めが成長を鈍化させようとしている現環境において、S&P500種株価指数は5週間にわたる下落の後もまだ適正水準ではないと指摘した。

  「炎と氷」の題が付けられた同氏の基本シナリオでは、S&P500種は短期的に下落した後、来年の春には3900に戻す見込みだが、それでも現水準を約2.5%下回る。企業利益の伸び鈍化と高いボラティリティーのためだという。

  「米国株の価格は現在の水準からの成長鈍化を織り込んでいないと引き続き考えている」と同氏は説明。 「今後12カ月は株式のボラティリティーが高止まりする」との予想を示し、ヘルスケアと公益株、不動産株をオーバーウエートとするディフェンシブなポジショニングを勧めている。

  一方、ピーター・オッペンハイマー氏らゴールドマン・サックス・グループのストラテジストは10日、過去数週間の売りで株式に買いの好機が生まれたとの見方を示し、インフレやタカ派的な中央銀行などの逆風は既に株価に織り込まれていると論じた。

1430兆円失った株式市場、買いの好機−ゴールドマンやJPモルガン

  欧州株については、モルガン・スタンレーのグレアム・セッカー氏が慎重姿勢を示し、厳しい経済状況やウクライナでの戦争、利益率低下を理由に7−12月(下期)の利益予想が下方修されるリスクを考慮すると、さらに下落する見込みだとしている。

 

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