(ブルームバーグ): 4月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったのを受け、米金融当局はインフレ抑制のため一段と積極的な行動を迫る圧力に直面している。ただ、当局者はこれまでのところ、今後2回の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.5ポイントずつ利上げする戦略を堅持している。

  セントルイス連銀のブラード総裁は11日のヤフー・ファイナンスとのインタビューで、今後も0.5ポイントずつ利上げする計画について、「今のところ良い基準と考える」とコメント。0.75ポイント利上げが必要となる可能性に関する質問には、自分の基本シナリオではないと答えた。  

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場の動向を踏まえると、投資家は0.75ポイント利上げの公算は小さいとの見方で一致している様子だ。だが、4月のCPIのうち変動の大きい食料品とエネルギーを除くコア指数の伸びが予想を上回ったことで、トレーダーの間では6、7両月に続き、9月のFOMC会合でも当局が0.5ポイント利上げに踏み切るとの観測が強まった。

  米金融当局は3、4両日のFOMC会合で0.5ポイント利上げを決め、記者会見したパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は今後2会合で同幅利上げを検討する可能性を示唆する一方、0.75ポイント利上げの可能性には否定的な姿勢を示した。

  ブラード総裁はCPIについて、物価圧力の高まりが多くの想定よりも広範囲に及び持続的であることが示されたと指摘。アトランタ連銀のボスティック総裁はフロリダ州ジャクソンビルでの別のイベントで、現在のような速いペースでのインフレ高進が続くのであれば、「さらなる動きを支持する」と語った。

  しかしFRBウオッチャーは、4月のCPIの数値は当局者が目にしたくなかったものであり、特に5月の統計も高い数値となれば、一段と大きい利上げ幅を巡る当局者発言にも変化が生じる可能性があると話す。5月のCPIは6月10日に発表予定で、14、15両日に次回のFOMC会合が開催される。

  パイパー・サンドラーのグローバル政策調査責任者、ロベルト・ペルリ氏は顧客向けリポートで、「投資家マインドとFOMCの議題の両方で0.75ポイント利上げの話が復活するだろう」と分析。「5月のCPI発表は6月の会合の数日前であるため、金融当局が同月に何をするか予測するには時期尚早だが、既定路線と見受けられていた0.5ポイントに今や上振れリスクがある」と指摘した。

  一方で、今後の数会合は当局が既定路線を継続する公算が大きいとみるFRBウオッチャーもいる。IIIキャピタル・マネジメントのチーフエコノミスト、カリム・バスタ氏は顧客への電子メールで、「ガイダンスから離脱するハードルは高い」としつつも、最新の物価統計は当局の想定していたものではなかったとし、パウエル議長の先の発言は路線変更の余地を残すもので、次の物価統計が「非常に重要」になると説明した。

Fed Officials Stay Course on Half-Point Hikes Despite Hot Prices(抜粋)

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