(ブルームバーグ): 三菱UFJフィナンシャル・グループは16日、今期(2023年3月期)の連結純利益予想が前期比12%減の1兆円になると発表した。ブルームバーグがまとめたアナリスト15人の予想1兆780億円を下回る。

  発行済み株式総数の4.7%、3000億円を上限とする自社株取得も発表した。取得期間は17日から11月11日までで、取得全株式を11月30日に消却するとしている。

  発表によると、本業のもうけを示す業務純益は同6.8%増の1兆3000億円の予想。与信関係費用は3000億円(前期実績3314億円)を見込んでいる。今期の年間配当は32円(前期28円)とする。

  同時に発表した前期(22年3月期)の連結純利益は前の期比46%増の1兆1308億円と15年3月期(1兆338億円)以来7年ぶりに過去最高を更新した。亀沢宏規社長は決算会見で、「安定的に1兆円以上の利益を目指す」と述べた。

  一方、3月末の外債評価損は8528億円と21年3月末比で9558億円悪化した。主要国の中央銀行ではタカ派的な金融政策の動きが加速しており、米国の長期金利は上昇(債券価格は下落)している。

  与信関連ではロシアによるウクライナ侵攻という地政学リスクの影響も顕在化した。1−3月期にロシア関連で1400億円の引当金を計上したとしている。ロシア向け与信残高は22年3月末で3100億円だった。

   亀沢社長は収益環境について「マーケットはかなり変調が出ている。久しぶりの金利上昇でこの相場の動きはまだ始まったばかり。手綱さばきは難しい」と説明。与信関連では「対ロシア新規取引は極めて慎重に考えていく」と述べた。今期の国内与信費用は若干減少するとの見通しを示した。

(決算の詳細や会見での社長コメントなどを追加して更新します)

©2022 Bloomberg L.P.