(ブルームバーグ): 12日の米株式市場ではS&P500種株価指数やダウ工業株30種平均が下落したが、引けにかけて急速に下げ渋った。主要中央銀行の引き締め政策で世界経済がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が根強く、金融市場ではボラティリティーの高い展開が続いた。

  S&P500種は前日比0.1%安の3930.08で終了。一時は2%近く下げていたが、下げをほぼ埋めた。ダウ平均は103.81ドル(0.3%)安の31730.30ドル。ナスダック総合指数は0.1%上昇。

  サンフランシスコ連銀のデーリー総裁はブルームバーグ・ニュースに対し、0.75ポイントの利上げは主に検討していることではないと述べた。

  朝方発表された4月の米生産者物価指数(PPI)は前年同月比で市場予想を上回る伸びとなり、米金融当局が政策を一段と引き締めるとの見方を強めた。

米生産者物価、4月は予想上回る11%上昇−前月分も上方修正 (1)

  モビアス・キャピタル・パートナーズの創業者、マーク・モビアス氏はS&P500種について、「恐らくもっと下がるだろう」とCNBCで発言。まだ「ボトムではないが、底入れの始まりかもしれない。底を付けるには誰もが希望を断念する必要がある」と付け加えた。

  シティー・インデックスのアナリスト、ファワド・ラザクザダ氏は「現在は市場参加者の間で自信が揺らいでおり、リスクを取るムードではない」とリポートで指摘。「比較的落ち着いた局面はあっても、長続きしない」と述べた。 

  米国債相場は上昇。ニューヨーク時間午後4時23分現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.85%。2年債利回りは7bp低下の2.56%。

  外国為替市場ではドルが上昇。スイス・フランに対しては、2019年以来の等価に上昇した。ユーロは対ドルで5年ぶり安値。円も値上がりし、対ドルで4月以来の高値を付けた。米国債の上昇が手がかりとなったほか、世界的な経済成長へのリスクが懸念される中、円が買われた。

  バシレイオス・ギオナキス氏らシティグループのストラテジストは「この環境においては、安全な逃避先を提供し、米国債利回りと逆相関の関係にあり、株式とも逆相関にある(あるいは最も相関性が低い)通貨が模索される」と12日のリポートで指摘。「円はドルに対する戦術的なトレードにおいて最善の位置にあると判断される」と続けた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%上昇。ニューヨーク時間午後4時24分現在、ドルは円に対して1.3%安の1ドル=128円35銭と、約2週間ぶり安値。一時は127円台半ばまで下げる場面もあった。ユーロは対ドルで1.3%安の1ユーロ=1.0377ドル。

  ニューヨーク原油先物相場はもみ合いの末に小幅続伸。国際エネルギー機関(IEA)は石油製品在庫について、世界的に危うい水準に低下しているとの認識を示した。一方、欧州連合(EU)のロシア産石油禁輸案を巡る協議では、当面合意には至らない可能性が示唆された。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比42セント(0.4%)高の1バレル=106.13ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は6セント安の107.45ドル。

  ニューヨーク金先物相場は反落し、3カ月ぶり安値。米PPI発表後のドル上昇が背景にある。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、前日比1.6%安の1オンス=1824.60ドルで終了。

  金は3月の高値からは11%下落した。コスト上昇圧力の強さから米金融当局が積極的な引き締めに動くとの見方が強まったのに加え、ドルの上昇も重しとなっている。

Treasuries Bull-Steepen, Extend Rally After Late Futures Block(抜粋)

Swiss Franc Hits Parity with Dollar, Yen Surges: Inside G-10(抜粋)

Oil Ekes Forward as Fuel Supplies Shrink While EU Debates a Ban(抜粋)

Gold Falls as Traders Shift to Dollars After Inflation Report(抜粋)

 

©2022 Bloomberg L.P.