(ブルームバーグ): 中国は4月の工業生産や小売売上高など経済指標を16日発表する。2年前の新型コロナウイルス感染拡大局面以降では最も低調な数字となりそうで、中国人民銀行(中央銀行)には景気下支えに向けた刺激策強化圧力が強まる。

  16日発表される中期貸出制度(MLF)の1年物金利については、ブルームバーグが調査したエコノミスト25人のうち、13人が2.85%での据え置きを予想。利下げを見込んでいるのは12人で、内訳は0.05ポイント引き下げが5人、0.1ポイントの下げが6人。2.7%への利下げを予測しているエコノミストも1人いる。

  人民銀は追加緩和で景気を下支えする必要性は認識しているものの、米金融当局が利上げを進めるタイミングで緩和をやり過ぎれば資本流出に拍車がかかるとの懸念にも目を配らなければならない。

  ナットウエスト・グループの中国担当エコノミスト、劉培乾氏は「コロナによる影響や米利上げで短期的には利下げ余地が限定的にとどまる可能性があり、緩和モードとしては量を軸とした形に戻すのが望ましいかもしれない」と指摘する。

  MLF金利発表直後には4月の工業生産と小売売上高、1−4月の固定資産投資が公表される。いずれの指標も急速な悪化が見込まれており、上海など主要都市で講じられているロックダウン(都市封鎖)による影響の大きさが浮き彫りとなる見通し。

  企業景況感の落ち込みを受け、共産党指導部は雇用の安定を急ぐ方針を示しており、失業率も焦点になるが、2年ぶりの高水準への悪化が予想されている。

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