(ブルームバーグ): 日本の4月の輸入は前年同月比28.2%増の8兆9154億円と過去最高となった。資源価格の上昇に加え、円安進行が輸入額を押し上げた。中国の都市封鎖や供給制約の影響で輸出が抑えられる中、貿易収支は8392億円の赤字と9カ月連続でマイナスとなった。財務省が19日発表した。  

  輸入額の増加は15カ月連続。原粗油(99.3%増)、液化天然ガス(151.6%増)、石炭(198.6%増)が寄与した。数量ベースでは9.0%減と、2カ月ぶりに前年を下回った。

  輸出額は12.5%増と14カ月連続の増加で、鉄鋼や鉱物性燃料が伸びが目立った。地域別では中国向けが5.9%減と3カ月ぶりにマイナスへ転じた。対米は17.6%増と7カ月連続プラス、対欧州は19.1%増と14カ月連続プラスだった。数量ベースでは4.4%減で2カ月連続のマイナス。 

エコノミストの見方

バークレイズ証券の前田和馬エコノミスト:

輸入はエネルギー価格の上昇で金額は大幅に上昇しているが、数量は減少輸出は若干懸念材料。3月以降の中国のロックダウンの影響で、中国向けの輸出数量に弱さが見られる自動車の輸出の戻り幅がかなり弱く、供給制約の緩和ペースも一つの焦点交易条件の悪化で、家計の負担が増えたり、企業の収益が下押しされると先行きの景気回復の抑制要因になる懸念貿易赤字で外貨の需要が強いため、円安要因にもなる

農林中金総合研究所の南武志主席研究員:

輸出の減速がより鮮明になっている。要因としてはゼロコロナ政策を掲げる中国の減速の影響が大きい輸出全体としてサプライチェーンの問題が続き、米国もインフレや金融政策の引き締めから減速懸念などが台頭しており明るい材料は見当たらないそれを踏まえると日本経済の回復は外需に依存できない。消費も物価上昇の影響で抑制される可能性があり、先行きの不確実性は非常に高い輸入は数量が減少しても金額ベースでは大きく増加し、エネルギーや原材料価格上昇と円安の影響が出ている。企業のコスト上昇圧力を示している

(輸入を中心に全体を書き換えて更新しました)

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