(ブルームバーグ): 中国の市中銀行は長期融資の指標金利を大きく引き下げた。不動産不況と新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)の中で、住宅ローンのコスト負担を減らし、低迷している融資需要を喚起する可能性がある。

  中国人民銀行(中央銀行)が20日発表した声明によれば、住宅ローン金利の基準となる5年物ローンプライムレート(LPR)は4.45%に引き下げられた。4月は4.6%だった。人民銀による2019年の金利改革後で最大の引き下げとなった。ブルームバーグのエコノミスト調査では、過半数のエコノミストが5−10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の引き下げを見込んでいた。

  事実上の貸出基準金利である1年物のLPRは3.7%に据え置かれた。ブルームバーグが調査したエコノミストの過半数が5bpもしくは10bpの引き下げを想定していた。

  人民銀は中期貸出制度(MLF)の1年物金利を16日に据え置いたが、市中銀行の資金調達コストはここ数週間で低下し、融資金利の引き下げ余地が生じていた。

中国、利下げ見送り−人民元の下落圧力強まる中で  

  オーバーシー・チャイニーズ銀行の金利ストラテジスト、フランシス・チューン氏(シンガポール在勤)は5年物LPRの引き下げについて、「不動産セクターの支援重視を反映しており、最近の緩和策に沿っている」と指摘。「金利市場が1年物LPRの据え置きで失望する可能性は低い」との見方も示した。短期金融市場はスムーズに機能しており、金利引き下げは恐らく必要ないという。

(4段落目以降に市場関係者のコメントなどを追加して更新します)

©2022 Bloomberg L.P.