(ブルームバーグ): 日本銀行が2016年にイールドカーブコントロール(YCC・長短金利操作)政策を導入していなければ、長期金利は今の2倍を超える水準ー。みずほ証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジストは、「YCC解除の際は最低でもここまでは上昇する水準と捉えるべき。サプライズな解除でさらなる引き締め期待を喚起すれば1%超まで急上昇するリスクは高い」と言う。

  みずほ証が米10年国債利回り、円2年国債利回り、日銀国債買い入れ量の3つから、YCC導入以前のデータを用いて回帰分析した10年国債利回りは0.6%前後と、現在0.2%台前半の2倍超の水準。日銀がYCC政策の解除に踏み切れば、金融緩和の正常化観測と相まって、金利上昇幅は増幅されるという見立てが成り立つ。

  日銀の黒田東彦総裁はYCC政策を軸とした金融緩和の継続を強調するが、4月の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)上昇率は、日銀の目標2%に到達しており、市場の金融政策に対する修正観測は根強い。

  日本証券業協会によると、都市銀行は4月に長期国債を2014年以来の高水準の約2兆6000億円買い越した。背景には日銀が長期金利の上限0.25%を堅持するとの見方がある。YCC政策を解除すれば損失確定売りを伴って金利上昇を加速させるリスクがあるが、丹治氏はサプライズな形での解除は現実的でないと指摘する。

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