(ブルームバーグ): 中国は需要喚起と企業支援のための広範な措置を打ち出した。新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)で経済が被った打撃の緩和を図る。

  33項目から成るパッケージには、1400億元(約2兆7000億円)の追加減税策や3000億元の鉄道建設債発行が含まれている。李克強首相が議長を務める国務院の会議の決定を引用して、新華社通信が伝えた。

  李首相は「一定水準の国内総生産(GDP)成長がなければ、安定した雇用を実現することはできない。良い点の1つはここ数年にわたって行き過ぎた資金供給や大規模な刺激策を控えてきたことで、われわれには政策ツールがまだ残されている」と述べた。

  追加減税の規模は昨年の中国GDPの約0.1%に相当し、政府が計画している今年の減税規模は計2兆6400億元に拡大する。

  中国の厳しいゼロコロナ政策が企業活動に大きな混乱を引き起こす中、今回の措置が実質的な成長てこ入れにつながるのかどうかについてエコノミストは慎重な姿勢だ。中国は今年、5.5%前後の成長目標を達成できないと多くのエコノミストが予想しており、UBSグループは今年の成長率予測を3%に引き下げた。

UBSとJPモルガン、2022年の中国成長率予想を下方修正

  野村ホールディングスの陸挺氏らエコノミストはリポートで、「こうした措置が若干の下支えとなり、成長減速や景気後退の深刻度を和らげるとわれわれは考えているが、今年の成長見通しについては依然として慎重だ」と指摘した。

  国務院は今回の措置について、経済を「安定」させ、通常の軌道に戻すことが目的だと説明。サプライチェーン機能を支援する措置も改善する方針だとし、国内貨物輸送の円滑な運営確保や国内線と国際線の増便も明らかにした。

中国、約2.7兆円規模の追加減税措置を計画−経済の「安定化」図る

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