(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)首脳は30日、ロシア産原油の部分的な禁輸で合意した。ウクライナに軍事侵攻したロシアとプーチン大統領への制裁第6弾に道を開く動きだ。

  今回のEU合意に先立ち、バイデン米大統領は同国が「ロシアを攻撃できるロケットシステムをウクライナには供給しない」と述べた。ウクライナはより攻撃的な兵器の供与を繰り返し求めていた。

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

EU首脳、ロシア産原油の一部禁輸で合意

  欧州連合(EU)首脳はロシア産原油の一部禁輸で合意した。ミシェルEU大統領(常任議長)が30日遅くに明らかにした。対ロ制裁第6弾に道を開くものになる。制裁はロシアから海上経由でEU加盟国に輸送される原油・石油製品の購入を禁じる内容。ただパイプライン経由の原油は一時的な適用除外となる。

EU首脳、ロシア産原油の一部禁輸で合意−ミシェル大統領

ロシア、オランダ企業へのガス供給を停止へ

  ポーランド、ブルガリア、フィンランドに続き、ロシアはオランダ企業にもパイプライン経由のガス供給を停止すると警告した。オランダのガステラはロシア側の支払い要件の受け入れを拒否したことから、ガスプロムからの供給が31日に停止する。

バイデン大統領、ロシアを攻撃できるロケットシステム供給しない

  バイデン大統領は、ウクライナに遠距離ロケットシステムを供給するかとの質問に対し、米国は「ロシアを攻撃できるロケットシステムをウクライナには供給しない」と述べた。

ロシア産石油巡るコンセンサスない−ハンガリー首相

  ハンガリーのオルバン首相は、EU首脳らの間でロシア産石油の禁輸を巡るコンセンサスはないと述べた。その上で、EUがハンガリーに対し引き続きパイプライン経由での石油供給とパイプラインが封鎖された際に別の手段での供給を保証する場合には、禁輸措置を支持する用意があることを示唆した。

韓国与党「国民の力」、来月のウクライナ訪問を計画

  韓国の与党「国民の力」は30日、同党所属議員の代表団がウクライナを来月訪問する計画だと明らかにした。尹錫悦政権はウクライナへの追加支援供与を検討している。

ロシア、西側金融インフラ経ずに元利払い行う方法を準備−財務相

  ロシアは西側の金融インフラを迂回(うかい)する形でユーロ債の元利払いを行う方法を構築しつつある。シルアノフ財務相がベドモスチ紙とのインタビューで明らかにした。

  シルアノフ氏が同紙に説明したところによると、外国人投資家はロシアの銀行にルーブルおよびハードカレンシー(交換可能通貨)の口座を開設し、支払いを受けられるようになる。欧州諸国が現在、制裁による障害を回避しながらロシア産天然ガスの代金を支払っている方法とちょうど逆のイメージとなる。

ゼレンスキー大統領、保安局のハルキウ責任者を解任

  ウクライナのゼレンスキー大統領は同国保安局のハルキウ州責任者を解任したと明らかにした。戦争が始まって以来、自身の保身のみを考え、市の防衛を怠ったためだとソーシャルメディア「テレグラム」で説明した。責任者の名前など詳細は明らかにしなかった。

ロシア産石油禁輸巡るEU協議の難航続く、ハンガリー反対で−関係者

  EUは首脳会合に先立ち29日開いた大使級会合で、ロシア産石油禁輸を含む対ロ制裁修正案を協議したが合意に至らなかった。協議は週内続く予定。

  事情に詳しい複数の関係者によると、修正案はハンガリーへのロシア産石油の確実な供給を目指す内容だったが、同国は拒否の姿勢を変えていない。大使級会合は30日午前に再開する予定だが、合意形成にまだ成功していないため、30日から2日間の日程で開かれる首脳会合では制裁が主要議題の一つとなる可能性がある。EU当局者の一人は数日中の合意はなお可能だと述べた。

ロシア大統領、セルビアに天然ガス供給約束

  ロシアのプーチン大統領はセルビアのブチッチ大統領に途切れない天然ガス供給を約束した。ロシア政府が29日の両首脳の電話会談後に声明で明らかにした。ブチッチ大統領はセルビアで記者団に対し、同国がロシアの政府系天然ガス企業ガスプロムと3年契約を結ぶと説明した。

ロシア大統領、バルカン半島同盟国セルビアに天然ガス供給約束

ゼレンスキー氏がハルキウ視察

  ゼレンスキー大統領はハルキウ地域を訪れ、ウクライナ軍の前線の拠点を視察した。戦況について報告を受けたほか、軍関係者に勲章を授与。激しく損壊したアパートなども見て回った。

  ロシアによる侵攻後、同大統領がキーウ周辺の外に位置する軍拠点を訪問したと公に伝わったのは今回が初めて。

 

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