(ブルームバーグ): 政府は、31日公表した2022年度の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)」原案で、これまで25年度としてきた基礎的財政収支(PB、プライマリーバランス)黒字化の目標時期を削除した。目標を「堅持する」との文言も外れた。

  「経済あっての財政であり、現行の目標年度により、状況に応じたマクロ経済政策の選択肢がゆがめられてはならない」と説明した。もっとも、「財政健全化の旗を下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む」とし、「状況に応じ必要な検証を行っていく」と記している。

  25年度のPB黒字化目標を巡っては、財政再建派が多い岸田文雄首相直轄の「財政健全化推進本部」と、安倍晋三元首相が最高顧問を務める積極財政派の「財政政策検討本部」で自民党内の意見が対立していた。

  来年度予算編成に向けては、新しい資本主義で位置付けられた4つの重点分野への投資を官民で推進する方針を記した。政策の長期的な方向性や予見可能性を高めるように、基金の活用など年度をまたいだ予算執行を可能にし、単年度主義の弊害を是正する。

  経済財政運営については、大胆な金融政策と機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を一体的に進める枠組みを堅持する。日本銀行には「2%の物価安定目標を持続的・安定的に実現することを期待する」とし、従来の表現に「持続的・安定的」を加えた。

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