(ブルームバーグ): 31日の米株式相場は反落。S&P500種株価指数はプラス圏に浮上する場面もあったが、取引終盤に失速した。5月はインフレやその抑制を目指す米金融当局の計画、それによる景気への影響を巡って議論が激しさを増す中、ボラティリティーが急上昇。最終的に、S&P500種は月間ベースでほぼ変わらずとなった。

  S&P500種は前週末比0.6%安の4132.15。ダウ工業株30種平均は222.84ドル(0.7%)安の32990.12ドル。ナスダック総合指数は0.4%下落。

  S&P500種は月間でほぼ横ばい。5月は一時弱気相場入り寸前となった後、8%余り上昇した。

  この日は、インフレが想定より根強いとの懸念を背景に、中央銀行の利上げペースを巡る警戒が強まった。

ユーロ圏インフレ率、5月は過去最高8.1%−利上げペースに注目

  米国債市場では利回りが上昇。ニューヨーク時間午後4時28分現在、10年債利回りは11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.85%。

  ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏は「この夏の間に業績見通しの大幅な下方修正を迫られる可能性を踏まえると、株式相場は今回の下落局面で最終的な底値を付けるまでにさらに一段と下げるとの見方が強まる」と述べた。

 

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して上昇。バイデン米大統領は連邦準備制度理事会(FRB)の独立性を尊重すると宣言すると同時に、数十年ぶりの高インフレについて、その責任をFRBに転嫁した。円は約2週間ぶりの安値を付けた。

バイデン大統領がパウエル議長と会談、インフレはFRBの責任と示唆

  ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏はドルの対円相場について「130円まで上昇しそうだ。米国債利回りが再び支えになっているほか、ドルの需要が戻りつつある」と述べた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇。4営業日ぶりに上げた。ニューヨーク時間午後4時29分現在、ドルは対円で0.9%高の1ドル=128円72銭。ユーロは対ドルで0.4%安の1ユーロ=1.0734ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。日中の大半で堅調に推移していたが、石油輸出国機構(OPEC)加盟国がロシアを生産協定から除外する可能性を検討していると伝わったことを手掛かりに、上昇が失速した。実際にロシアが除外された場合、他の産油国の生産拡大につながる可能性がある。

  早い時間には、欧州連合(EU)首脳がロシア産原油の一部禁輸で合意したことを受けて120ドルに接近、3月上旬以来の高値を付けていた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は、前営業日比40セント(0.4%)安の1バレル=114.67ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は1.17ドル高の122.84ドル。同限月はこの日が最終取引日だった。

  ニューヨーク金先物相場は反落。米国でのリセッション(景気後退)懸念が意識されたものの、中国で新型コロナウイルスの感染が落ち着きつつあることから、逃避先としての金の投資妙味が後退した。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は、前営業日比0.5%安の1オンス=1848.40ドルで終了。月間ベースでは3.7%下げ、2カ月続落となった。

Treasuries Slide, Holding Losses Into Month-End; Curve Steepens(抜粋)

Dollar Gains as Biden Pins Inflation Fight on Fed: Inside G-10(抜粋)

Oil Rally Evaporates After Touching the Highest Since March(抜粋)

Gold Slips as Traders Weigh China Virus Progress, Recession Fear(抜粋)

 

©2022 Bloomberg L.P.