(ブルームバーグ): バイデン米大統領はウクライナに対し、ロシアとの戦争でより精度の高い「高度なロケットシステム」や他の武器を供与する方針を示した。ロシアの侵攻開始から4カ月目に入ったウクライナへの軍事支援を一段と強化する。

  バイデン氏は米紙ニューヨーク・タイムズが5月31日夜掲載した寄稿で、「ウクライナの戦場で主要ターゲットをより正確に攻撃できる、より高度なロケットシステムと武器弾薬を米国がウクライナに提供すると決めた」と表明した。

  米政府高官が匿名で記者団に語ったところによると、供与する武器には最長80キロ離れた地点から攻撃できるミサイルが含まれる。ジョンソン英首相ら世界の首脳はここ数週間、そうした措置を公の場で求めていた。

  長射程型の武器供与を巡っては米国や欧州の一部の国に、ウクライナがロシア国内への攻撃にそれらを使用しないかという懸念がある。米政府高官によれば、ウクライナ政府は新型ミサイルシステムでロシア領土を標的にしないと保証した。

  米当局者らによると、ホワイトハウスはこの新たな7億ドル(約900億円)規模の安全保障支援パッケージを6月1日に発表する予定。今回の戦争で米国がウクライナに供与した軍事支援は45億ドルを上回る。

  バイデン氏は寄稿で「ロシアが自らの行為による報いを受けないなら、侵略者になりそうな他の勢力に対し、彼らも他国の領土を獲得し支配下に置くことができるというメッセージを送ることになる」と指摘。「これはルールに基づく国際秩序の破綻を意味し、どこでも武力侵略が起きる状況につながって世界中で悲惨な結果をもたらしかねない」と強調した。

 

(寄稿の内容などを追加して更新します)

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