(ブルームバーグ): ADPリサーチ・インスティテュートが発表した5月の米民間雇用者数は市場予想を大きく下回り、新型コロナウイルス禍からの回復が始まって以降で最も低い伸びにとどまった。

  今回の統計は、労働力が限られる中で企業が引き続き人材確保に苦戦していることを示唆している。ただインフレ高進と貯蓄率の低下が重なり、今後数カ月で労働者の雇用市場復帰が増える可能性はある。

  そうなれば米金融当局にとっては朗報となる。当局は労働参加の拡大が労働力需要を冷やし、ひいては賃金の伸び鈍化とインフレ減速につながることを期待している。

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  ADPのチーフエコノミスト、ネラ・リチャードソン氏は発表文で「雇用の伸び率は全産業で緩やかになっており、このところ活況を呈している、より規模の大きな企業についていくのに苦労している小規模企業が懸念材料であることに変わりはない」と指摘した。

小規模企業

  従業員数50人未満の小規模企業の雇用者数は9万1000人減少。一方、中規模企業と大規模企業では計21万9000人増えた。従業員数20人未満の企業での雇用は4カ月連続マイナスとなり、2019年以降で最長の減少局面となった。

  サービス部門の雇用者数は10万4000人増。娯楽・ホスピタリティーは20年12月以降で最も少ない増加にとどまった。

  財生産部門の雇用は2万4000人増加。製造業で増加した一方、建設業では減少した。

  統計の詳細は表をご覧ください。

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(統計の詳細を追加して更新します)

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