(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われていた中国がロックダウン(都市封鎖)を解除し、ドルがピークに達したとトレーダーらが見込む中で、リスクに敏感なアジア通貨・株式の一部に投資家の関心が戻っている。

  上海市がコロナ関連規制の緩和を5月半ばに始めてから、韓国ウォンとオフショア人民元は1%を超える値上がり。アジア株も買われ、香港のハンセンテック指数はこの間、3%近く上昇した。

  中国の経済活動再開はアジアを巡る地合いを大きく好転させた。こうした動きがサプライチェーンの混乱を緩和し、商品需要を刺激すると投資家が考えているためだ。すでにドルが上限に達しているのではとの観測も支えとなり、ゴールドマン・サックス・グループやフィデリティ・インターナショナルなどは新興国市場のポートフォリオでアジア関連資産の強化を探っている。

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジア調査責任者クーン・ゴー氏は、ドル安や上海の制限緩和、予想を上回る中国購買担当者指数(PMI)などの要因が今週のアジア通貨高を支えたと指摘。「株式投資に最も敏感な韓国ウォンと台湾ドルが最も恩恵を受ける立ち位置だ」と述べた。

中国の製造業活動、徐々に回復−5月のPMIは予想上回る改善 

  マラヤン・バンキングの通貨ストラテジスト、ヤンシー・タン氏は「米国の成長に対する一定の懸念と若干不安定な米統計が、最終的に米連邦準備制度が実現し得るタカ派スタンスの程度に対する疑念を増幅させる可能性があり、当面のドル高を抑制するのに寄与するかもしれない」と語った。

 

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