(ブルームバーグ):

米アップルの世界開発者会議(WWDC)が6日開幕する。会議では次期基本ソフトの「iOS 16」「iPadOS 16」「tvOS 16」「watchOS 9」「macOS 13」の投入が明らかになる見通しだ。ただ仮想現実(VR)/拡張現実(AR)のアップル製ヘッドセットは実際に登場するかどうかにかかわらず、垣間見えるだろう。

iPhoneのロック画面、iOS 16でアップグレードへ−パワーオン

  10日まで開催されるWWDCでは、次の目玉である複合現実(MR)ヘッドセットのお披露目とはならない見込みだ。この秘密の新製品への期待は開発者や消費者、アップルのエンジニアの間で引き続き高まっている。WWDCでは最終的な製品について少なくとも幾つかのヒントが示されるとみられる。

  MRヘッドセットと関連ソフトウエア「realtyOS(rOS)」の位置はなお疑問だ。以前報じたように、MRヘッドセットはVRとARの要素を組み合わせたもの。今後はアップルと、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズとの間で競争が激化しそうだ。 

米アップル、VRヘッドセットをARグラスよりも先行へ−関係者

  アップルは数週間前、この装置を取締役会で披露した。これは最終的な投入に向けた重要な一歩だが、今年のWWDCでは本格的な公開はないと私はなおみている。もっとも新たな手掛かりは多く得られるだろう。来年には店頭に並ぶとも予測している(米国で最初に発売することを検討中と聞いている)。

アップル、VR/ARヘッドセットを取締役会で披露−関係者

  アップルのヘッドセットの取り組みは単に装置やOSではないからだ。

  ここ数カ月、OSやそれに付随する開発者向けフレームワークの作業が大幅に強化された。「Metal」や「Reality Composer」、さまざまな動画コーデックの次回更新に私は注意を払うだろう。「Final Cut Pro」や「Logic Pro」の最近の更新でVR向け動画などが追加されたのも偶然ではない。

  ヘッドセット向け開発プラットフォームに関する作業の一部としてアップルは、体や手のトラッキングやジェスチャー、手で行うタイピング、音声アシスタント機能「Siri(シリ)」アクセスなどユーザーのインターフェースの要素を第三者のアプリに自動的に埋め込めるようにすることを目指している。

  今年のWWDCでヘッドセットは、たとえ実物が登場しなくても、こうした期待感や将来的な潜在性から取り上げられることになるだろう。

(これはマーク・ガーマン記者のニューズレター「PowerOn」のサブスクライバー専用版の抜粋です。アップルに関する特ダネや消費者向けテクノロジー情報、シリコンバレーの内部事情などに関してガーマン記者が執筆するもので、個人的見解も含まれます)

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