(ブルームバーグ):

北朝鮮に接する中国遼寧省丹東市が新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われている。感染経路を特定できない市当局は、北朝鮮から吹く風がウイルスを運んできているのではないかと疑っている。

  4月末からのロックダウン(都市封鎖)にもかかわらず、人口219万人の丹東では新規感染が増加傾向にある。市の疾病管理センターによると、過去1週間に確認された感染者の大半は診断前の少なくとも4日間は住宅敷地外に出なかった。

  新型コロナは北部を含め中国各地でまん延しているが、感染経路ははっきりしていない。丹東市は、北朝鮮との国境を流れる鴨緑江沿いの住民に南風が吹く日は窓を閉めるよう促す通知を出した。北京市は7日の新規感染者数を8人と報告。上海市は15人だった。国営中央テレビ(CCTV)は、内モンゴル自治区では81人で、7日の本土新規感染者は計124人だと報じた。

  報復を恐れて匿名を条件に述べた丹東市民の1人によると、住民らはコロナ検査をもっと頻繁に受けるよう求められている。北朝鮮では感染が疑われる症例が4月下旬以降400万件を突破したと国営の朝鮮中央通信は報道。丹東市の住民はウイルスが風に乗って北朝鮮から入ってきていると当局が疑っているとみている。

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  丹東市および遼寧省の疾病管理センターの担当者は電話取材に対し、新型コロナが空気感染する可能性についての詳細はないと話した。

  誰もが北朝鮮発のリスクを信じているわけではない。中国のソーシャルメディアでは、何百メートルもの距離を新型コロナウイルスが飛んでくるという見方は非科学的だと多くのユーザーが指摘。研究によると、ウイルスが長距離飛散する可能性は特に屋外で低い。

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