(ブルームバーグ):

8日の米株式相場は3営業日ぶりに反落。原油が大幅続伸したことから、インフレやその抑制に向けた中央銀行の措置に対する警戒が強まった。ドル・円相場はニューヨーク時間に入ってからも上昇が続き、134円を突破。一時134円47銭を付けた。

  S&P500種株価指数は前日比1.1%安の4115.77。売りが広がり、主要業種別11指数中、10指数が値下がりした。ダウ工業株30種平均は269.24ドル(0.8%)安の32910.90ドル。ナスダック総合指数は0.7%下落。

  ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は0.8%安。一時は0.5%上げる場面もあった。この日は半導体メーカーが軟調。4−6月(第2四半期)について想定ほど順調に進んでいないと明らかにしたインテルが5%超下落。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2.4%下げた。

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  FBBキャピタル・パートナーズの調査担当ディレクター、マイク・ベイリー氏は「先月の弱気相場入り接近から回復する中、曖昧な状態にあることに投資家は神経質になっている」と指摘。「中国のロックダウンと、エネルギーやウクライナ紛争に起因するインフレが2つの大きな懸念だった。世界マクロとのもぐらたたきゲームで、一つ目の中国は打ち負かしたが、もう一方の問題であるインフレとエネルギーはすさまじい勢いで盛り返している」と述べた。

  米国債市場では、10年債利回りが心理的節目の3%を再び上回った。ニューヨーク時間午後4時17分現在の同利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.02%。

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して上昇。円はドルに対して4営業日続落。日本銀行の黒田東彦総裁が8日、景気支援に向けた緩和政策の必要性をあらためて表明したことが背景にある。円は東京時間からの下げ基調が続き、ニューヨーク早朝の取引で134円台となった。ただし、134円を付けて以降は、同水準を挟んだ動きとなった。

   サクソ・バンクのジョン・ハーディー氏は円について、黒田総裁がイールドカーブ・コントロールへのコミットメントから「きまり悪く引き下がる」事態になるのを防ぐのは、今後数週間の利回りとコモディティー価格の大幅低下しかないかもしれないと指摘。「円クロスでボラティリティーが高まる可能性に警戒するべきだ」と述べた。

   キャピタル・エコノミクスのジェームズ・ライリー氏は「政策乖離(かいり)の継続は、円がドルに対してさらに弱くなることを意味する」と語った。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%上昇。ニューヨーク時間午後4時18分現在、ドルは対円で1.3%高の1ドル=134円26銭。一時は134円47銭と、2002年2月以来の高値を付けた。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.0714ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は大幅続伸。主要な原油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングでの原油在庫減少と、ガソリンの在庫減少が政府統計で明らかになった。世界的なサプライチェーン目詰まりへの不安は和らいでいない。

  CIBCプライベート・ウェルス・マネジメントのシニア・エネルギー・トレーダー、レベッカ・バビン氏は「テクニカル、ファンダメンタル両方の材料が上向いている」と指摘。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は過去1週間に維持できなかった1バレル=120ドルを堅持しそうだと述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前日比2.70ドル(2.3%)高い1バレル=122.11ドル。122ドルを上回り、3カ月ぶり高値付近で引けた。ロンドンICEの北海ブレント8月限は3.01ドル上昇の123.58ドルで終了した。

  ニューヨーク金相場は続伸。世界的な景気減速が警戒される中、インフレ高進が避難先としての金の投資妙味を押し上げている。価格は5月中旬からじわじわと上昇してきたが、ドルと米国債利回りの上昇が重しともなっている。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は、前日比0.2%高い1オンス=1856.50ドルで終了した。

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