(ブルームバーグ): 9日の米株式相場は続落。欧州中央銀行(ECB)がインフレ抑制に向けて引き締め策を示したことから、経済成長への懸念が意識された。ドル・円相場は134円台前半。東京時間に下落していたドル・円はニューヨーク時間に入って反転、東京時間の下げを埋める格好となった。

ECB、7月利上げを確認−9月に0.5ポイントの可能性も示唆 (2)

  S&P500種株価指数は前日比2.4%安の4017.82と、3週間ぶりの大幅安となった。ダウ工業株30種平均は638.11ドル(1.9%)安の32272.79ドル。ナスダック総合指数は2.8%下落。

  ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は2.7%安。アップルやメタ・プラットフォームズ、アマゾン・ドット・コムが下げた。

  シティー・インデックスのシニア市場アナリスト、フィオナ・シンコッタ氏は「ECBが大幅利上げを検討しているのであれば、各国・地域の中央銀行がインフレの水準をいかに懸念しているか、また懸念すべきかをある意味かなり物語っている」と指摘。「各中銀はインフレを再び制御するために積極的に行動する意欲を示しており、それが成長の環境をさらに一段と厳しいものにするだろう」と述べた。

  米国債は総じて下落。欧州債の下げにつられる形となった。ニューヨーク時間午後4時19分現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.04%。2年債利回りは4bp上昇の2.81%。

  外国為替市場ではドルが主要10通貨に対して全面高。ドル指数は3週間ぶり高値となった。ECBの政策決定を消化する中、ユーロが下落したことが背景。ECBは7月に0.25ポイントの利上げを実施すると表明、9月に0.5ポイント引き上げる可能性も示唆した。円はドルに対して5営業日続落。ニューヨーク早朝の取引で1ドル=133円19銭まで円高が進んで以降は、伸び悩んだ。

  NBCフィナンシャルマーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏は早い時間の円上昇について、ドルロングのポジションで一部スクイーズが発生したのが要因だった可能性があるとの見方を示した。トレーダーらはドルのストップロスを134円を下回る水準に設定していたと、同氏は説明した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.7%上昇。5月18日以来の高値となった。ニューヨーク時間午後4時20分現在、ドルは対円で0.1%高の1ドル=134円40銭。ユーロは対ドルで0.9%安の1ユーロ=1.0616ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。中国・上海の一部が再び封鎖されたことを受けて、世界燃料需要が落ち込み、タイトな市場への圧力が和らぐ可能性があるとの見方が浮上した。ただ燃料在庫が低水準にあり、不安定な需給バランスが意識される中、日中は3カ月ぶり高値付近で推移する場面もあった。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前日比60セント(0.5%)安の1バレル=121.51ドル。ロンドンICEの北海ブレント8月限は51セント下落の123.07ドルで終了した。

  ニューヨーク金相場は反落。ECBが来月の利上げと大規模資産購入終了の計画を確認した後に、売りが優勢になった。

  スポット価格はニューヨーク時間午後3時11分現在、前日比0.3%安の1オンス=1848.15ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.2%安の1852.80ドルで終了した。

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