(ブルームバーグ): 中国の生産者物価上昇率は5月に鈍化した。新型コロナウイルス対策の制限措置で消費者物価も抑制された。

  国家統計局が10日発表した5月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比6.4%上昇。ブルームバーグ集計のエコノミスト予想中央値(6.4%上昇)と一致した。4月は8%上げていた。

  5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.1%上昇と、前月と同じ伸び。エコノミスト予想では2.2%上昇が見込まれていた。

  中国のコロナ規制が需要の重しとなり、5月の消費者物価に影響した。生産者物価の伸びも縮小しており、景気てこ入れに向けた刺激策強化の手法やタイミングを巡る当局の懸念も和らぐ見込みだ。

  ピンポイント・アセット・マネジメントの張智威チーフエコノミストは、インフレが政策緩和の制約要因になる公算は小さいと指摘。「向こう数カ月で利下げを含めた追加の刺激策が講じられる」と見込んでいると述べた。

  世界の商品相場はウクライナでの戦争発生当時ほど高くなく、生産者物価の鈍化に寄与した。国家統計局の高級統計師、董莉娟氏は発表文で、円滑かつ安定的なサプライチェーンおよび産業チェーンが生産者物価の上昇を和らげたと分析。「国内防疫の改善」と「消費者市場への全般的に十分な供給」が消費者物価の安定的な前年同月比の伸びにつながったとも指摘した。

  CPIバスケットの主要項目である豚肉価格は前年同月比21.1%下落し、総合CPIを0.34ポイント押し下げた。一方、生鮮野菜は11.6%上昇し、果物も19%値上がりした。これでCPIを計0.58ポイント押し上げ。自動車燃料は27.1%上昇した。

  変動の大きい食品・エネルギーを除くコアCPIは0.9%上昇と、4月と同じ伸びだった。

(市場関係者のコメントなどを追加し更新します)

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