(ブルームバーグ): 10日の米株式相場は3日続落。主要株価指数はいずれも約3週間ぶりの大幅安となった。5月の米消費者物価指数(CPI)が予想に反して加速したことから、米金融当局がインフレ抑制策の強化を迫られるとの見方が強まった。米国債利回りは急伸。

  ドル・円相場は134円台前半で前日比ほぼ変わらず。前日に続いて、東京時間の下げをニューヨーク時間で埋める動きとなった。

米CPI、前年比8.6%上昇に加速−FRBとバイデン政権に圧力 (3)

  S&P500種株価指数は前日比2.9%安の3900.86。週間ベースでは5.1%安と今年2番目の大きな下げ。ここ10週間で9度目の下落となった。インフレ抑制への取り組みで成長が妨げられるとの懸念が強まった。ダウ工業株30種平均は前日比880.00ドル(2.7%)安の31392.79ドル。ナスダック総合指数は3.5%下落。

  テクノロジー株が特に売られ、ナスダック100指数は3.6%安。ソフトウエア開発会社や半導体銘柄が値下がりした。6月の米消費者マインド指数速報値が過去最低水準に落ち込んだことも、航空株やカジノ、ホテル銘柄をさらに圧迫した。

米消費者マインド指数、過去最低に落ち込む−インフレ加速が打撃 (1)

  米国債市場では、2年債利回りが3%を超え、2008年以来の高水準となった。一方、30年債利回りは5年債利回りを下回り、金融引き締めで成長が鈍化するリスクが示唆された。ニューヨーク時間午後4時19分現在、2年債利回りは25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.07%。10年債利回りは11bp上昇の3.15%。

  22Vリサーチの創業者デニス・デブシェール氏は「これは明らかに悪い」と指摘。「コア指数の前月比横ばいは、金融状況のさらなる引き締まりを意味する。タイトな労働市場やコアCPIが前月比で低下しなかったことを踏まえれば、パウエルFRB議長は来週かなりタカ派的な姿勢を示すだろう。短期債の反応は、長期債よりも非常に大きかった」と述べた。

FRB、大幅利上げ9月まで継続観測−0.75ポイントとの見方も強まる

  外国為替市場ではドルが上昇。米CPIを受けて大幅利上げ観測が強まったことや、米国債利回りが上昇したことが背景。円はドルに対して東京の遅い時間に133円37銭を付けて以降、上げを消した。

  HSBCのストラテジストらは「ドル・円の小幅な調整を年内に」想定していると顧客向けリポートに記述。日本銀行のイールドカーブ・コントロール政策を巡る議論が年後半に一段と活発化するとの見方や、リスクテーク意欲が不安定となる可能性などを理由に挙げた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.8%上昇。5月半ば以来の高値となった。ニューヨーク時間午後4時20分現在、ドルは対円で0.1%未満高い1ドル=134円41銭。ユーロは対ドルで0.9%安の1ユーロ=1.0517ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は続落。比較的変動の大きな展開だった。週間では1.5%上げ、7週連続で上昇した。タイトな燃料供給が背景にあるが、この日は米国でのインフレ加速が上値を抑えた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前日比84セント(0.7%)安の1バレル=120.67ドル。ロンドンICEの北海ブレント8月限は1.06ドル下落の122.01ドルで終了した。

  ニューヨーク金相場は反発。CPIが高インフレの継続を示したため、いったんは売りが出た。その後、消費者信頼感指数が悪化したことを受け、金融当局は市場が織り込んでいるほど利上げできないとの見方から買いが入った。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は1.2%高の1オンス=1875.50ドルで終了した。

Dollar Extends Gain Amid Inflation, Rate-Hike Angst: Inside G-10(抜粋)

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Gold Gains as Traders Assess Fed Tightening Path After US Data(抜粋)

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