(ブルームバーグ): 数十年ぶりの高インフレを封じ込める米連邦準備制度の取り組みがリセッション(景気後退)をもたらす。債券市場はそう警報を発している。

  10日発表された米インフレ統計の衝撃が利上げ加速見通しを強め、米国債の2年物利回りは13日に10年物を上回り、4月以来の長短逆転となった。5年債利回りは一時30年債を17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回り20年余りで最大の逆イールドを記録した。

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  インフレとの闘いが厳しさを増す中、金融当局が米経済のソフトランディング(軟着陸)に失敗するリスクが高まっている。スワップトレーダーは米連邦公開市場委員会(FOMC)が今週0.75ポイント利上げを決める確率70%余りを織り込んだ。1ポイント利上げの観測すらある。

  野村ホールディングスのアンドルー・タイスハースト金利ストラテジスト(シドニー在勤)は「米国債の逆イールドは、市場参加者が本物の景気後退リスクがあるとみている明確なシグナルだ」と述べた。

  世界的に中央銀行が供給サイド主導のコスト圧力を抑えるために行動し、債券・株式相場は今年急落。ブルームバーグ世界債券総合指数は1月以降に15%下落、世界株の指標MSCIオールカントリー・ワールド指数(ACWI)は配当を含めたベース20%下げている。

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