(ブルームバーグ): ウォール街を代表する2大金融機関、JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス・グループは、米財務省が流通市場でロシア債購入を禁止したことを受け、同債のマーケットメーキング(値付け)や仲介業務から撤退する。

JPモルガンとゴールドマン、ロシア債取引仲介から撤退−購入禁止で

  ウクライナ東部セベロドネツクでロシア軍は攻撃を続け、市中心部からウクライナ軍を駆逐した。同市はルハンシク(ルガンスク)州でウクライナが維持する最後の主要拠点の一つ。ゼレンスキー大統領は同市を巡る戦闘を「極めて熾烈(しれつ)」と表現し、同州知事は同市の最大8割がロシア軍に掌握されたと述べた。

  北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、スウェーデンが攻撃された場合、NATOが防衛しないとは「考えられない」と述べた。カンターが世界19カ国で行った調査によると、ウクライナでの戦争が各地で最大の懸念事項に挙げられた。

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

JPモルガンとゴールドマンがロシア債取引仲介から撤退

ウォール街を代表する2大金融機関、JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックス・グループは、米財務省が流通市場でロシア債購入を禁止したことを受け、同債のマーケットメーキング(値付け)や仲介業務から撤退する。

  プロの市場関係者によれば、JPモルガンとゴールドマンはロシア債を手放したい売り手と、関心ある買い手との仲介を今月に入っても続けていた。

  しかし、事情に詳しい関係者の1人によると、米投資家によるロシア債の購入禁止を財務省外国資産管理局(OFAC)が発表したことから、JPモルガンは関連業務から手を引く。ゴールドマンの広報担当も、該当する取引を停止することを明らかにした。

ロシア軍がセベロドネツク市の8割掌握−州知事

  ロシア軍はウクライナ東部ルハンシク(ルガンスク)州の要衝セベロドネツク市の最大80%を掌握した。同州のハイダイ知事が明らかにした。同市と対岸の都市を結ぶ3つの橋全てが破壊され、市民の退避や人道支援物資の受け取りが不可能になったとし、「難しい状況だ」と語った。

米政府、水面下でロシア産肥料の追加購入・輸送促す−関係者

  米政府は水面下で農業・運輸セクターの企業に対し、ロシア産肥料の追加購入・輸送を促している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。制裁を巡る懸念でロシア産肥料の供給が急減し、世界的な食糧コスト急増につながっている。

ウクライナ、燃料油や石炭の輸出停止

  ウクライナ政府はロシアの侵攻を理由に、燃料油と石炭、国内で採取された天然ガスの輸出を停止した。13日に公表された10日付の政府決議で明らかになった。

ロシアのアジア向け原油輸出、ほぼ前例ない水準に

  ロシアの石油海上輸送で、新たな形が生じつつある。インドがロシア産原油の買い手として大きく浮上し、中国に次ぐ2位に躍り出た。中国とインドが大半を占めるアジアの買い手は、いまや海上輸送されるロシア産原油の半分近くを購入している。

NATOは対応、スウェーデン攻撃なら−事務総長

  北大西洋条約機構(NATO)に加盟を申請したスウェーデンについて、すでに加盟数カ国から安全保障上の確約を得ているとストルテンベルグ事務総長は述べた。事務総長はスウェーデンのアンデション首相との会談後に記者団に対し、NATOは軍事演習と配備を増やし強化したと説明。「これは違いを生む。つまりスウェーデンが攻撃された場合、NATOが対応しないとは考えられないと見なしている」と語った。

ウクライナでの戦争、世界で最大の懸念−カンター調査

  ロシアのウクライナ侵攻は調査対象の19カ国全てで最大の懸念事項に挙げられ、景気への不安と生活費急騰がそれに続いたと、カンター・グローバル・イシューズ・バロメーターが明らかにした。

  同社は合計1万1000人の回答を集計。新型コロナウイルスはもはや切迫した懸念材料とは見なされず、最大の懸念事項にウクライナでの戦争を挙げた人が64%、経済問題に言及した人が39%で続いた。懸念の度合いはウクライナへの距離に比例し、ポーランドでは94%、スペイン、ドイツ、フランスでは80%がウクライナ戦争に懸念を示した。

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