(ブルームバーグ): 14日の米株式相場は下落。取引終盤のテクノロジー株持ち直しで下げを一部埋め、日中安値は離れた。ただ、高インフレと対峙(たいじ)する米金融当局の積極的な政策対応で米国がリセッション(景気後退)に陥りかねないと懸念される中、不安定な市場センチメントは続いた。外国為替市場では円が対ドルで1ドル=135円47銭と、1998年10月以来、24年ぶり安値。金融政策における連邦公開市場委員会(FOMC)と日本銀行の乖離(かいり)がマネーを米国に引き寄せている。

  S&P500種株価指数は引けにかけて下げ幅を縮小。それでも5営業日続落と、1月以来の長期連続安を記録した。大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は上昇。顧客をクラウドに移行させる取り組みが勢い付いていることを示すオラクルの売上高予想が好感された。

  S&P500種は前日比0.4%安の3735.48。ダウ工業株30種平均は151.91ドル(0.5%)安の30364.83ドル。一方、ナスダック総合指数は0.2%上昇。

  プリンシパル・グローバル・インベスターズのチーフストラテジスト、シーマ・シャー氏は「この日の荒い値動きは、連邦公開市場委員会(FOMC)会合開始に際しての不透明感と、積極的な引き締め強化が経済に与え得る影響についての懸念を浮き彫りにしている」と指摘した。

  米国債は大幅続落。ニューヨーク時間午後4時18分現在、10年債利回りは12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.48%。2年債利回りも上昇し、2007年以来の高水準に達した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.4%上昇し、5営業日続伸。ニューヨーク時間午後4時59分現在、ドルは対円で0.8%高の1ドル=135円47銭と、この日の高値を付けた。ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.0416ドル。

  コロニー・グループのチーフ市場ストラテジスト、リチャード・スタインバーグ氏は「米金融当局が今後3カ月に積極的な政策シフトを強めるのであれば、ドル高は継続する可能性が高い」と語った。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。米民主党が追加のエネルギー関連法案を検討している兆候が嫌気され、上昇分を失った。関係者によれば、民主党のワイデン上院議員は利益率が10%を超える石油会社に対する付加税導入を提案する計画。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は、前日比2ドル(1.7%)安の1バレル=118.93ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は1.1ドル安の121.17ドル。

  オアンダのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は、ガソリン小売価格の面で米国民を支援するため「長期的な影響はほとんどないにしても、バイデン政権が何らかの行動を起こす可能性に、エネルギートレーダーは身構えている」と語った。

  ニューヨーク金先物相場は続落。米生産者物価指数(PPI)の大幅上昇を受け、米金融当局が積極的な政策対応に動くとの懸念が強まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は、前日比1%安の1オンス=1813.50ドルで終了。

  RJOフューチャーズのシニアマーケットストラテジスト、ボブ・ヘイバーコーン氏は「金は安全な逃避先として債券市場と競合する」とした上で、0.75−1ポイントの米利上げの可能性があることから、「逃避目的の買い手にとって、金よりも債券の方がやや魅力的になる可能性がある」と指摘した。

Dollar Extends Climbs As Yen Slides Past 1998 Low: Inside G-10(抜粋)

Oil Falls as Potential for More Energy Legislation Spooks Market(抜粋)

Gold Drops as Traders Brace for Fed Hike Amid High US Inflation(抜粋)

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