(ブルームバーグ): 15日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は6営業日ぶりのプラスとなった。米金融当局は0.75ポイントの利上げを実施し、インフレ抑制の取り組みを強化したものの、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が「この幅での利上げが普通になるとは想定していない」と発言し、市場に安心感をもたらした。米国債利回りは低下。ドルは対円で1ドル=133円後半に下げた。

  連邦公開市場委員会(FOMC)は主要政策金利を0.75ポイント引き上げることを決定。1994年以来の大幅利上げを受け、取引終盤は荒い値動きとなった。パウエル議長は「次回会合では50bpないし75bpの利上げが最も可能性が高そうだ」と発言。時間はかかるが、インフレを低下させることに自信を示した。

  S&P500種は前日比1.5%高の3789.99。ダウ工業株30種平均は303.70ドル(1%)高の30668.53ドル。ナスダック総合指数は2.5%上昇。

  米国債は大幅反発。ニューヨーク時間午後4時20分現在、10年債利回りは19ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.29%。2年債利回りは一時24bp低下した。

  ラザード・アセット・マネジメントの米株責任者兼マルチアセット共同責任者、ロン・テンプル氏は「FOMCは完璧だった」とコメント。「雇用に関する責務をおろそかにすることなくインフレを退治する決意をはっきり示した」と評価した。

  外国為替市場ではドルが主要通貨に対して全面安。FOMCの政策発表を受け、ドル指数は6営業日ぶりに低下した。早い時間には、ユーロ圏諸国の国債利回りが正当な根拠なく上昇するのを防ぐ新たな政策手段を開発すると欧州中央銀行(ECB)が発表した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.9%低下。ニューヨーク時間午後4時20分現在、ドルは対円で1.3%安の1ドル=133円65銭。ユーロは対ドルで0.4%高の1ユーロ=1.0455ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は続落。朝方には、米エネルギー情報局(EIA)の週間統計が需要後退の兆候を示したことで小幅に下落。米金融当局が約30年ぶりの大幅利上げを決定した後は、金利上昇が景気後退または減速を招く可能性が意識され、下げ幅を拡大した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は、前日比3.62ドル(3%)安の1バレル=115.31ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は2.66ドル安の118.51ドル。

  米国のガソリン小売価格は最高値を繰り返し更新しており、最新の政府統計は価格高騰が消費に影響している兆候を示した。CIBCプライベート・ウェルス・マネジメントのシニア・エネルギー・トレーダー、レベッカ・バビン氏は、需要動向の見極めであらゆるデータが細かく精査されていると指摘。「投資家は神経質になっており、相場は上下どちらにも大きく振れやすい」と述べた。

  金スポット相場は上昇。国債利回りが正当な根拠なく上昇するのを防ぐ新たな政策手段を開発するとECBが発表したため、買いが膨らみ、一時は1.6%高となった。FOMCが0.75ポイントの利上げを発表した後もプラスを維持した。金利上昇は利息のつかない金の魅力を弱めるものの、大幅利上げの影響で景気が悪化するとの懸念が逃避先資産としての金をある程度支えた。

  スポット価格はニューヨーク時間午後2時14分現在、前日比0.7%高の1オンス=1829.69ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限はFOMC政策発表前に、前日比0.3%高の1819.60ドルで終えた。

Dollar Plummets as Investors Heed Powell’s Comments: Inside G-10(抜粋)

Oil Falls on US Fed Rate Hike and Signals of Softening Demand(抜粋)

Gold Maintains Gain After Fed Raises Rates Most Since 1994(抜粋)

©2022 Bloomberg L.P.