(ブルームバーグ):

少なくとも過去半世紀で最悪の米債券相場の総崩れが終わったと言うのは、時期尚早だ。

  米国債相場は15日、3日連続の急落から反発した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、1994年以来となる大幅利上げの衝撃を和らげようとするかのように今回の0.75ポイントが標準になると考えていないと発言し、安心感につながった。

  最大の試練に市場がまだ直面していないことは、他の兆候からうかがえる。パウエル議長は、40年ぶりのペースに加速するインフレに対し勝利宣言するのは早過ぎると述べ、インフレ抑制につながる景気減速の兆しもまだ見えないとの認識を示した。連邦公開市場委員会(FOMC)参加者による来年末の政策金利予測(中央値)の数字は従来の2.75%から3.75%に上昇し、4%を超えると5人が予想した。

  こうした軌道を実際にたどることになれば、少なくとも1970年代初め以降で最悪の状況に既に見舞われている米国債相場の下げがさらに拡大するのは、ほぼ確実だ。債券市場の動向を広く反映する指数は11%余り下落しており、金利上昇に拍車が掛かった。2年国債利回りは現時点で3.3%、10年国債利回りは3.4%近辺だが、政策金利に沿ってピークをうかがう傾向にあるため、次に試す節目として4%の水準に投資家は注目している。

  ノーザン・トラスト・アセット・マネジメントの短期デュレーション債券ディレクター兼クレジットリサーチ責任者のピーター・イ氏は「連邦準備制度がインフレを強力に抑制するために何でも行うことは非常にはっきりしている。利上げの終着点は4%近くか、それより高くなる可能性すらある」と分析。「より高い金利に向かう道筋を連邦準備制度は進んでいる。パウエル議長は来月0.75ポイントの追加利上げを決定する可能性を大きく扱わないようにしたが、金利はなお極めて低いと発言した」と指摘した。

 

©2022 Bloomberg L.P.