(ブルームバーグ): イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、インフレ加速が賃金に定着しつつある兆候を政策当局者は警戒していると述べ、これが早ければ8月により大幅な利上げを決定する判断材料になり得ると示唆した。

  ピル氏は17日、ブルームバーグTVに対し、物価上昇が続くとの期待を押し上げる根強いインフレ圧力を当局者は注視していると指摘、こうした圧力が賃上げの妥結に波及する兆候にも注視していると続けた。

 

 

  ピル氏は「企業の価格設定や賃金を巡る労使交渉の妥結において、現在の高水準のインフレが定着しつつあることを示す一段の証拠が見られるなら、当局がより強硬な行動を起こすきっかけになるだろう」と述べた。

  イングランド銀は前日、政策金利を0.25ポイント引き上げ1.25%とした。さらにインフレ抑制に必要ならば、より強力な行動を取る用意があることを示唆した。

英中銀、政策金利を1.25%に引き上げ−必要ならより大きな動きも (1)

  ピル氏は、政策当局者が英国のインフレを過小に評価していたと認めた上で、現在の高インフレは主にウクライナでの戦争といった要因が原因で、短期的な物価上昇を金融政策で止めることはできないと説明した。英中銀の対応が後手に回っているとの見解には同意せず、急激過ぎる行動は景気にダメージを与える恐れがあると述べた。

  短期金融市場は、政策金利が年末までに3%に引き上げられると織り込んでいる。ゴールドマン・サックスやドイツ銀行は8、9月の会合でそれぞれ0.5ポイントの利上げが決定されるとみる。

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