(ブルームバーグ): 17日の米株式市場ではS&P500種株価指数が小反発。米金融当局者がインフレ抑制のため追加の措置を講じる必要があるとの認識をあらためて示し、センチメントの改善につながった。ドルは対円で前日比2%余り上昇。135円ちょうど近辺まで円安・ドル高が進んだ。

  S&P500種はプラスを確保したものの、リセッション(景気後退)懸念が高まる中、週間ベースの終値としては2020年12月以来の安値となった。大型ハイテク銘柄中心のナスダック100指数も反発。この日は個別株および株価指数のオプションの満期と指数先物の期限が重なる四半期に一度の「トリプルウィッチング」に当たった。

  S&P500種は前日比0.2%高の3674.84。ナスダック総合指数は1.4%上昇。一方、ダウ工業株30種平均は38.29ドル(0.1%)安の29888.78ドル。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時9分現在、10年債利回りが3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.23%。

  オアンダのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は「苦しい1週間を終え、米金融当局がインフレ抑制にコミットし続け、政策金利が来年にピークを迎えることを市場はほぼ織り込んでいるとの楽観が広がりつつある」と指摘した。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は17日、「インフレ率の2%目標への回帰に極めて重点的に取り組んでいる」と言明した。米カンザスシティー連銀のジョージ総裁は先の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で反対票を投じたことについて、大幅な利上げが当局のバランスシート縮小と組み合わされば見通しに不確実性を生むと考えたためだと説明した。

  外国為替市場では、円がドルに対し2020年3月以来の大幅下落。日本銀行は前日の金融政策決定会合で金融緩和の維持を決定し、世界的な金融引き締めの流れにくみしなかった。日銀は声明文で、リスク要因として金融・為替市場の動向が経済・物価に与える影響を「十分注視する必要がある」との表記を加えた。ドルは主要10通貨に対し全面高。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.9%上昇。3週連続のプラスとなった。ニューヨーク時間午後4時9分現在、ドルは対円で2.1%高の1ドル=134円98銭。この日の高値は135円43銭。ユーロは対ドルで0.6%安の1ユーロ=1.0490ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は反落。3カ月で最大の下げとなった。パウエル議長が積極的な利上げで高インフレを抑制する決意をあらためて示したことが手掛かり。

  パウエル議長は今週、景気抑制的な水準にまで政策金利を引き上げることに初めて公に支持を示した。そうした戦略は景気下降をもたらし、エネルギー消費を鈍化させる可能性がある。議長は17日も、インフレ率を2%に戻すことに重点を置く姿勢を強調した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は、前日比8.03ドル(6.8%)安の1バレル=109.56ドルで終了。3月以来の大幅安となった。ロンドンICEの北海ブレント8月限は6.69ドル下げて113.12ドル。

  ニューヨーク金先物相場は3日ぶり反落。ドルの上昇が手掛かりとなった。金は週間でも値下がり。今週は金利の上昇と、金融政策の引き締めに伴う景気減速懸念の双方が意識される展開だった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.5%安の1オンス=1840.60ドルで終了。週間では1.9%下げた。

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