(ブルームバーグ):  岸田文雄首相は19日、円安抑制に向けて日本銀行の金融緩和政策を転換するべきだとの意見に対し、中小企業の金利負担への影響も考慮する必要があると述べ、「現状においては変えるべきではない」と語った。午前のフジテレビの番組で述べた。

  金融政策運営は「為替にも影響を与えるが、中小企業の金利等の負担にも影響を与える。こうしたことも考えなければならない」とし、景気全体の動向も考えた上で総合的に判断するべきものだとの見解を示した。その上で、「急速な円安によって物価に影響が出ている。ここが問題だ」とし、エネルギーや食料品に特化した物価対策をしっかり行うことが取るべき政策だと主張した。

  日銀は17日の金融政策決定会合で、現行の長短金利操作付き量的・質的金融緩和の維持を賛成多数で決めた。海外の中央銀行がインフレ高進に対応するために金融引き締めに踏み出している中で、外国為替市場では24年ぶりとなる一時1ドル=135円台まで円安が進行。事前の市場では金融緩和政策の修正観測が広がっていた。

  岸田首相は19日午後には「令和国民会議」(令和臨調)の発足大会に参加し、財政の持続可能性について「国際社会やマーケットの信頼をつなぎ留めることができる財政政策を日本が維持できるかが大変重要なポイントになる」と指摘。今後も「財政健全化の旗はしっかり掲げ続けていかなければならない」と述べるとともに、「経済成長あっての財政再建という考え方も大事にしたい」と語った。

岸田首相の他の発言

日本の物価上昇率は各国より抑えられている。世界的な物価高の中で、日本のありようを評価するべきだ社会保障制度の持続可能性を維持することが財政の持続可能にもつながる。全世代型の社会保障制度にどれだけ早く切り替えていくことができるかが大変重要なポイントグリーンという視点だけでなく、安定して安価なエネルギーをいかに確保できるかもエネルギーを考える上で重要。原子力発電所は安全性を大前提にしながら再稼働を進めていく原子力潜水艦は莫大なコストと開発まで多くの人員が必要。国民の命や暮らしを守るために優先すべきものがあり、いきなり原子力潜水艦に行くのはいかがなものか防衛費は数字ありきではない。防衛力を5年以内に抜本的に強化し、その裏付けとなる防衛費の相当な増額を確保する。年末までに、新たな国家安全保障戦略を策定

(発言の詳細を追加しました)

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