(ブルームバーグ):

21日の米国株は上昇。先週、時価総額で約2兆ドル(約273兆円)が吹き飛んだS&P500種株価指数は、この日は大幅高となった。米国債は下落。円は対ドルで24年ぶり安値をつけた。引き締めにかじを切った各国の中央銀行と日本銀行との政策乖離(かいり)が背景だ。

  S&P500種の業種別ではエネルギー、一般消費財・サービスが上昇した。テクノロジー銘柄の多いナスダック100指数は2.5%高。

  バイデン米大統領が米国のリセッション(景気後退)は不可避ではないとの見方を示したことがセンチメントに一定程度寄与したが、底値を見極めようとする投資家にとっては、まだ見通しは不安定だ。

バイデン氏、米景気後退は「不可避」でない−サマーズ氏と会談後発言

  S&P500種は前営業日比2.4%高の3764.79。ダウ工業株30種平均は641.47ドル高の30530.25ドル。ナスダック総合指数は2.5%上昇。米国債市場ではニューヨーク時間午後4時30分現在、10年債利回りが6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.29%。

  オッペンハイマーのチーフ投資ストラテジスト、ジョン・ストルツファス氏は「米金融当局は自らの行動が経済に及ぼす影響に一段と敏感になっていると思うので、リセッション(景気後退)は回避できる可能性がある」と述べた。

  外国為替市場では円が対ドルで24年ぶりの安値。投資資金が避難先資産を離れ、世界的に株価が上昇したことが背景にある。ドルは円を除く主要10通貨のほぼすべてに対して下落した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。ニューヨーク時間午後4時34分現在、ドルは対円で1.1%高の1ドル=136円61銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.0532ドル。

  ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、ブレンダン・マッケナ氏は「逃避先通貨への需要はこの日減少した。それが円への重しとなった」と述べた。

  ニューヨーク原油先物相場は上昇。金融市場が先週の混乱から回復し、トレーダーは、世界的に景気が冷え込んでも供給の逼迫(ひっぱく)が高価格を支えるとの見方を強めている。

  世界最大の独立系石油商社ビトル・グループのラッセル・ハーディー最高経営責任者(CEO)は、供給拡大が進まない中、中国の燃料需要が回復しつつあるため、原油相場が下落する可能性は低いとの見方を示した。

原油供給はひっ迫状態、中国需要は回復しつつある−ビトルCEO

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は、前営業日比1.53ドル高の1バレル=109.52ドルで終了。この日が最終取引日だった7月限は1.09ドル高の110.65ドルで引けた。ロンドンICEの北海ブレント8月限は52セント上げて114.65ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小幅安。米国債の利回り上昇に反応した。インフレ加速や成長減速を巡り懸念が広がる中、投資家は今後の金融政策を意識している。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%安の1オンス=1838.80ドルで終了した。

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