(ブルームバーグ):

バイデン米大統領は22日、連邦ガソリン税を一時的に停止する免税期間の導入を議会に求めた。ガソリン価格の高騰は民主党の前途を厳しくしているが、対策の選択肢は尽きつつあり、今回の発表はほとんど象徴的な動きだ。

  バイデン氏はホワイトハウスで、「ガロン当たり18セントの連邦ガソリン税を90日間停止することでガソリン価格を押し下げることができ、家庭にわずかながらも余裕を与えられる」と説明した。

  この提案に対しては民主党の議員も関心がないことを直ちに示唆するなど、ほとんど無駄な訴えだったようだ。下院歳入委員会のニール委員長(民主)は大統領の提案に関する質問に対し、不満の声を隠そうとしなかった。

  民主党のシューマー上院院内総務は、上院民主党が既にガソリン税の停止を試みたが「共和党に阻止された」と指摘。価格引き下げに向けた最も重要な方法は「石油大手による市場操作に断固たる措置を取ることだ。石油掘削のコストは上がっていない」と語った。

  ペロシ下院議長は「下院民主党がガソリン価格を押し下げるため既に可決させた強力な法案に追加する形で、大統領の提案を上下両院でどのように前進させるかについて、コンセンサスがどこにあるかを目にすることになるだろう」とのコメントを発表。態度は明確にしなかった。議長は以前、ガソリン免税措置の恩恵が消費者に行き渡る可能性について懐疑的な見方を示していた。

  バイデン大統領は、連邦政府の新型コロナウイルス対策の刺激策などで財政が黒字となっている多くの州も独自のガソリン税の課税を停止すべきだと述べるとともに、免税措置で増える収入を全て消費者に還元するよう製油業者やガソリン小売業者に求めた。

  バイデン氏はこれら業者に対し、「顧客である米国民が今負担軽減を必要としている」と訴え、「製品の仕入れで支払う価格が反映されるよう、ガソリンスタンドで請求する価格を引き下げてもらいたい。きょう今すぐにだ」と呼び掛けた。

  大統領はガソリン価格を巡る政府の対応への共和党の批判にも反論。ロシアの「プーチン大統領によるウクライナへの無慈悲な攻撃で、ガソリン価格が2ドル近く上がったことは純然たる事実だ」と語り、最近の価格急騰はロシアのウクライナ侵攻が主因だと指摘した。

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