(ブルームバーグ): 米通商代表部(USTR)のタイ代表は22日、上院歳出委員会小委員会の公聴会で証言し、中国からの年間約3000億ドル(約40兆8500億円)相当の輸入品に課している制裁関税について、交渉で重要な効力を発揮し有用だとの見解を示した。米政権内では関税維持の是非を巡り議論が行われている。

  共和党のハガティ議員が、制裁関税緩和・撤廃は中国政府による「さらに悪い行動」を促すことにならないかと質問したのに対し、タイ氏は「私の考えでは、対中関税は交渉を有利に進める重要な手段の一部で、通商交渉担当者は決してこうした『てこ』を手放すことはない」と答えた。

  バイデン大統領は18日、対中制裁関税の緩和の是非について決定を下す過程にあると表明していた。一連の関税は知的財産侵害や技術移転の強制などをやめるよう中国に圧力をかけるため、トランプ前政権が2018年以降に導入した。

  タイ氏は、過去の約束を守るという中国側の意向に明確な限界があることがこれまでの交渉で示されたとし、米国は中国の不公正な慣行に対し自国の経済的利益・価値を守るため、利用可能なあらゆる手段を行使するとともに新たな手段を構築する必要があると強調した。

  一方、関税政策変更によるインフレ緩和の効果に関しては、「われわれができることには限り」があると述べた。

  イエレン財務長官は先に、関税率を引き下げた場合でも、インフレ対策の「万能薬」にはならないとしつつも、物価抑制に寄与し得ると語っており、タイ氏の発言はこうした認識とは対照的と言えそうだ。

US Tariffs on China Give Negotiating Leverage, Trade Chief Says(抜粋)

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