(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は、インフレとの闘いで行動を遅らせ過ぎれば、将来の経済的損失を増大させるリスクを冒すことになると警告した。

  ナーゲル氏は23日の講演で、「中央銀行は少な過ぎ、遅過ぎで対応すべきではない」と主張。「金融政策が後手に回れば、インフレを制御するため一層強力な利上げが必要になる可能性がある。そうなれば、はるかに大きな経済的コストが発生する」と語った。

  ECBは7月に、11年ぶりの利上げに踏み切る見通しで、その次の9月の会合ではより大幅な利上げを決める公算が大きい。ただ、米国や英国の金融当局と比べると、記録的なインフレへの対応は鈍い。

  ナーゲル氏は、ドイツの家計や企業のインフレ期待は「1年前と比べ、あまり抑制されていない」と指摘。これはインフレが定着するリスクを高めることになるため、現在の展開は「懸念される」と語った。

  また、ナーゲル氏と同じイベントに出席したECB政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁は、金融政策を正常化する必要性をあらためて主張。物価上昇を抑制するための利上げは今後入手できる経済データ次第だと述べた。

  ビルロワドガロー氏は「われわれは秩序ある行動を取る。時として漸進的という言葉を使うが、遅いという意味ではない」との考えを示した。

(抜粋)

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