(ブルームバーグ): デジタル資産の幅広い売りやステーブルコイン「テラUSD」と関連トークン「ルナ」の崩壊による影響が、暗号資産(仮想通貨)業界全体に波及しつつある。

  仮想通貨貸し付けを手掛けるセルシウス・ネットワークやバベル・ファイナンス(貝宝金融)は引き出しを凍結。仮想通貨ヘッジファンド、スリー・アローズ・キャピタルは流動性問題に見舞われている。

  コインゲッコーのデータによると、仮想通貨全体の時価総額は9570億ドル(約129兆円)に減少。昨年11月時点では3兆ドルを超えていた。業界では最近、以下のような動きがあった。

コインフレックス、引き出し停止

  仮想通貨先物取引のコインフレックスは、自社プラットフォーム上で全ての引き出しを一時停止したと発表。先週の「極端な市場環境」と「カウンターパーティーが関与する不確実性の継続」を理由に挙げた。カウンターパーティーの具体名は公表しなかったが、スリー・アローズや貸し付け業者ではないと説明した。

ボイジャー・デジタル、引き出しを制限

  仮想通貨ブローカーで交換業者のボイジャー・デジタルはウェブサイトで、自社プラットフォームからの引き出しを24時間で1万ドル、最大20件に制限していると発表した。

  同社は今週、スリー・アローズに貸し付けで約6億6000万ドル相当のエクスポージャーがあると公表。顧客資産の保全を強化するためここ1週間で4億8500万ドルの与信枠を確保した。

ネクソ、M&A助言でシティグループと契約

  仮想通貨貸し付けのネクソは、企業の買収・合併(M&A)について助言を受けるためシティグループと契約したと22日のブログで明らかにした。「流動性再構築のディール」などについて助言を得るとしている。

  ネクソは、引き出しを凍結している同業セルシウスの資産取得に向け一方的な提案を行った。ネクソの広報担当者はこの提案について「実を結ばなかった」と電子メールで説明。シティはコメントを控えた。

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