(ブルームバーグ): 世界の株式投資家は今週の株高を歓迎しているだろうが、本格的なリスクオンの号砲というより、リセッション(景気後退)に備えたディフェンシブ取引へのシフトを示唆する一端のようだ。

  時価総額の大きいテクノロジー株やヘルスケア株などディフェンシブ銘柄に連動するゴールドマン・サックス・グループの指数は、MSCIオールカントリー・ワールド指数(ACWI)との比較でここ1年半余りで最も高い水準に上昇。世界的なリセッションへの警戒感がインフレ加速懸念を上回る中で、ゴールドマンの指数は今週4%余り上げ、4週間ぶりの上昇となる方向のMSCI・ACWIの2倍の上昇を記録した。

 

  株式投資家は米金融当局がインフレ退治を優先し、リセッションのリスクを認識しながらも利上げを進めた場合の結果を考え始めている。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が物価高抑制に対する自身のコミットメントは「無条件」だと述べたことで、米国債などの安全資産は今週値上がりした。株式市場ではディフェンシブ銘柄が新たな勢いを得ている。

  ストレーツ・インベストメント・マネジメントのファンドマネジャー、マニシュ・バルガバ氏(シンガポール在勤)は「市場でボラティリティーが高まり、安定志向を投資家に強いている」と指摘。公益やヘルスケアといった「見込まれるシャープレシオが最も高いセクターは、引き続き堅調に推移する可能性がある」と述べた。

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