(ブルームバーグ): ウォール街の著名な弱気派の1人、モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は米国株について、現在の上昇局面が続くとみているが、その後は再び下落するとの見通しを示した。

  ウィルソン氏率いる同行のストラテジストは、S&P500種株価指数がさらに5ー7%上昇する可能性があると予想した。ただ、その後は下げが再開するとみている。債券利回り低下と原油価格下落が急激なインフレを巡る懸念を緩和し、S&P500種が週間ベースで4週ぶりに上昇するのに寄与したとリポートで指摘した。

  米金融政策当局のタカ派的な姿勢とインフレ加速が重なり、リセッション(景気後退)に陥る恐れがあるとの懸念から、今年の米国株は低迷している。S&P500種は1月のピークから20%下落して弱気相場入りし、上期のパフォーマンスとしては1970年以降で最悪となる見通しだ。

  今年の株安を的確に予測したウィルソン氏は、下値から38−50%の戻りがあっても「過去の弱気相場の上昇局面と比べて不自然あるいは乖離(かいり)しているというわけではない」と指摘。これに基づけばS&P500種は最高4200へと上昇する可能性があり、24日終値からは5−7%程度の上昇となる。同氏は金利敏感銘柄が上げを主導するとみる。

  その一方で、インフレのピークではなく、原油安や利回り低下を招く景気後退への懸念から株式相場は最終的に再び下値を模索すると警告した。

  景気のソフトランディングという同氏の基本シナリオでは、S&P500種は3400ー3500と、24日終値から最大13%下落して底をつける。リセッションに陥った場合、23%余り下落し3000程度へ落ち込むと予想した。

 

(抜粋)

©2022 Bloomberg L.P.