(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループのアナリストは、米最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者コインベース・グローバルの投資判断を「売り」に引き下げた。

  コインベースの株価は27日、11%安の55.96ドルで終了。年初からの下落率は78%に達した。「仮想通貨の冬」が深まる中、ビットコインはわずか半年で半値以下になっている。ゴールドマンのアナリスト、ウィリアム・ナンス氏は「仮想通貨価格の低迷の継続」と業界全体の活動水準の低下を挙げた。今回の投資判断引き下げの前の段階で、コインベース株は年初から75%下げていた。

  「リテール取引活動が干上がる中、コインベースが現金燃焼に歯止めをかけるにはコスト基盤のかなりの削減が必要になるだろう」とナンス氏は27日の顧客向けリポートで分析した。

  昨年のデジタル通貨価格の上昇を受け、コインベースは株式市場の人気銘柄となり、ビットコインが最高値を付ける中で時価総額が一時750億ドル(約10兆1600億円)を超えた。だがその後は、仮想通貨の過去最大級の下げで収入や取引高が落ち込んでいる。ゴールドマンはコインベースによる2021年4月の直接上場で助言した投資銀行の1行。

  27日終値ベースの時価総額は約124億ドル。ブルームバーグの集計データによれば、アナリストの投資判断は「買い」20社、「売り」5社、「ホールド」6社。目標株価の平均は約117ドルと、これまでで最も低くなっているが、現在の水準を100%余り上回る。

  コインベースの社債も売り圧力にさらされており、同社の2031年償還のシニア無担保債は27日の米高利回り債市場で値下がり上位に入った。

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