(ブルームバーグ): ウォール街の大手銀行が先に米連邦準備制度理事会(FRB)の年次ストレステスト(健全性審査)をそろって通過したことを受け、ゴールドマン・サックス・グループやバンク・オブ・アメリカ(BofA)は四半期配当引き上げを発表し、モルガン・スタンレーは増配に踏み切るとともに最大200億ドル(約2兆7000億円)の自社株買いを発表した。一方、JPモルガン・チェースは1株1ドルの配当を維持した。

   ゴールドマンは27日、四半期配当を1株2.50ドル(従来2ドル)に引き上げると発表。このほか発表文によれば、モルガン・スタンレーは77.5セント(同70セント)に引き上げる。BofAは22セント(同21セント)に引き上げ。ステート・ストリートとトゥルイスト・ファイナンシャルも増配を発表した。

  ゴールドマンのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は発表文で、「当社の顧客重視の戦略では引き続きフランチャイズを多角化し、リターンプロファイルの強化を実現する」とした上で、「当社は今後も資本のダイナミックな運用に当たるとともに、顧客をサポートするための良好なポジションを確保する」と説明した。

  ゴールドマンの発表を受けて、同社株は通常取引終了後の時間外取引で上昇し、ニューヨーク時間午後5時20分(日本時間28日午前6時20分)時点で約1.7%高となった。モルガン・スタンレーの株価は約2.5%高。

  JPモルガンは米証券取引委員会(SEC)への届け出で、「将来の資本の必要性の高まりを考慮」して配当を据え置いたと説明。この発表の直後に同社株は一時1%未満下げて115.50ドルを付けた後、下げ幅の大半を埋めた。

  シティグループも1株51セントの配当据え置きを発表した。一方、ウェルズ・ファーゴは1株30セント(同25セント)への増配を明らかにした。

  バークレイズのアナリスト推計に基づくブルームバーグの集計では、大手米銀の今年の株主還元は計800億ドルに上る見通し。

  バンク・オブ・アメリカのアラステア・ボースウィック最高財務責任者(CFO)は発表文で、「当社は現在の経済環境を通じて取引先や顧客にサービスを提供する強力な資本基盤を維持しており、リスクを巡る規律の堅持は経済が深刻なストレスに見舞われた場合のシナリオへの十分な備えとなっている」とコメントした。

  この他の発表は次の通り。

ステート・ストリートは1株63セントと10%増配トゥルイスト・ファイナンシャルは同52セントと8%増配バンク・オブ・ニューヨーク・メロンは同37セントと9%増配フィフス・サード・バンコープは配当(現行は同30セント)を最大3セント引き上げる可能性

US Banks Send Cash to Investors After Stress-Test Successes (2)

Morgan Stanley, BofA Distribute Capital After Stress Tests (1)(抜粋)

(ウェルズ・ファーゴの発表などを追加して更新します)

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