(ブルームバーグ): 米経済成長率の予想を引き下げるエコノミストが相次いでいる。個人消費の低迷や消費者心理の悪化、製造業の厳しさを示す経済指標が立て続けに発表され、経済基盤の脆弱(ぜいじゃく)さが示されたことが背景。

  特に、インフレ調整後の実質個人消費支出(PCE)が今年初の減少となり、過去4カ月の伸びがいずれも下方修正されたことは、今年前半の需要が当初考えられていたより弱かったことを示唆している。住宅販売や製造業の業況に関する指標もさえない。

米個人消費支出、実質ベースでマイナス−景気足取りの弱さ映す (3)

  モルガン・スタンレーのエコノミストは現在、4−6月(第2四半期)の米国内総生産(GDP)伸び率を前期比年率0.3%と予想しているが、数日前には2%を見込んでいた。29日発表された1ー3月(第1四半期)の実質GDP確定値は前期比で年率1.6%減。個人消費が大幅下方修正となったのが響き、改定値の同1.5%減から引き下げられた。

米個人消費、1−3月確定値は大幅下方修正−米経済の減速浮き彫りに

  アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は30日、4−6月の成長率予想を1ポイント引き下げ、2.2%とした。顧客向けリポートで同氏は「個人消費の状況は劇的に悪化した」と指摘した。

  インフレを抑制すべく積極的な利上げを行っている米金融当局にとって需要減速は朗報かもしれないが、リセッション(景気後退)への懸念は引き続き高まっている。

米10年債利回り一時3%割れ、今月10日以来−リセッション懸念膨らむ

  ウェルズ・ファーゴのエコノミストは30日のリポートで、「夏まではサービス支出が個人消費を引っ張るとなお考えているが、レーバーデー(9月の第1月曜日)を迎えれば、個人消費全体がプラスを維持するにはサービス業による押し上げだけでは不十分だろう」と指摘した。

  消費者心理も悪化の一途をたどっている。24日に発表された6月の米ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は過去最低の50に低下。コンファレンスボードが28日発表した消費者信頼感指数でも、インフレが消費者の景況感を引き続き暗くしている状況が浮き彫りになっていた。

米消費者信頼感、1年4カ月ぶりの低さ−インフレ懸念が深刻化 (1)

Economists Sour on US Outlook After Consumer Spending Stumbles(抜粋)

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