(ブルームバーグ): 7月1週(4ー8日)の日本株は軟調に推移する見込み。投資家の景況感が悪化し、リスク回避目的の売りが優勢になりそうだ。国内外の経済指標で弱含みの内容が相次いでおり、買い控えムードが広がりやすい。

  景気の悪化懸念が強まり、株式相場が前週の後半に下落した流れを引き継ぎそうだ。米国では消費者信頼感が悪化し、個人消費支出(PCE)もインフレ調整後ベースで今年初めて減少。国内では鉱工業生産速報値が市場予想以上に落ち込み、投資家の景況感が悪化している。6月5週のTOPIXは週間で1.2%安と反落した。

  6日は米供給管理協会(ISM)が6月の非製造業景況指数を公表する。ブルームバーグが集計したエコノミスト予想の中央値は54.3と5月の55.9から低下。2020年5月以来の低水準になる見通しだ。8日に米雇用統計の公表を控えていることもあり、投資家は慎重な姿勢を取りそうだ。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は7日のイベントでインタビューを受ける。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は8日に講演する予定。利上げを加速する姿勢を示せば、日本株も景気敏感銘柄や輸出関連株に売りが出やすくなる。

《市場関係者の見方》

SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリスト

  軟調な展開になりそうだ。ISMなど経済指標が市場予想を上回っても景気懸念は拭えないだろう。8日に米雇用統計の公表を控えて積極的な買いは想定しづらい。世界的なインフレは株式市場がある程度織り込んできたものの、景気後退の確度を探ることになりそうだ。金融政策の悪影響を受けた景気が上向くのを確認するには時間がかかる。

岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト

  景気が後退する懸念は根強く、株式相場の反発は想定しづらい。米雇用統計の発表を控え、リスク回避と様子見姿勢が広がる。米ISM非製造業景況指数を含めた注目の経済統計は良い結果を期待しにくく、中国の景気動向にも注意が必要だ。安川電機などが開示する企業決算は悪くないとしても業績予想で明るい見通しを出しにくい情勢。バリュエーション面での割安感に着目した見直し買いが相場の下支えになるが、日経平均は2万5500円近くまで下落する可能性はありそうだ。

©2022 Bloomberg L.P.