(ブルームバーグ): 暗号資産(仮想通貨)企業や不動産投資家、ロシアの富豪を引き寄せてきたアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ。最近はヘッジファンドマネジャーも集まりつつある。

  イジー・イングランダー氏のミレニアム・マネジメントは2020年に事業免許を取得して以降、ドバイ国際金融センター(DIFC)での従業員数が約30人に増えた。マイケル・ゲルバンド氏率いるエクソダスポイント・キャピタル・マネジメントは6月にDIFCに登録したことが、届け出で明らかになっている。同社は世界最大規模のマルチ戦略ヘッジファンドの一つ。

  オール・ブルー・キャピタルはロンドンを離れてドバイを本拠とし、現在はグローバルスタッフの約半数が同地で働く。資産家マイケル・プラット氏が率いるブルークレスト・キャピタル・マネジメントもドバイで事業を拡大しており、シタデルの元マネーマネジャーであるクリス・ウィーラー氏らを採用した。

さまざまな魅力

  こうした状況の背景には、英国の欧州連合(EU)離脱で多くのファンドが新たな拠点をロンドン以外に求めたことがある。また、厳格な新型コロナウイルス対策を採用する香港からの脱出組もいる。世界中で生活コストが上昇する中、ドバイの非課税制度はこれまで以上に魅力的に映るとみられる。

  UAEに富裕層や機関投資家が多いことも、ヘッジファンドマネジャーを引き寄せる要因の一つとなっている。コンサルティング会社のヘンリー・アンド・パートナーズによると、2022年にUAEに純流入するミリオネアの数は4000人に上る見通しで、これは世界のどの国よりも多い。

  原油価格の上昇もドバイの魅力を高めている。1バレル当たり100ドルを超える原油高で湾岸諸国の経済と市場は活況を呈し、地域の政府系ファンド(SWF)は内外での投資を積極化させている。

  6月28、29両日に開催されたDIFCフィンテックウィークに登壇したバンク・オブ・アメリカ(BofA)の中東・北アフリカ責任者、アルシャド・ガフール氏は「この地域にオフィスの移転もしくは設立を行った資産運用会社やヘッジファンドが多いのは偶然ではない」と指摘。「それは、ここで起きていることを真に生かすためだ」と語った。

Dubai Is New Hedge Fund Hub as Millennium, ExodusPoint Move In(抜粋)

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