(ブルームバーグ): 株式アナリストの楽観的な見方に惑わされてはならない。利益予想は引き下げられる公算が大きく、インフレ高進と金利上昇で支出にブレーキがかかる。

  こうした見方が「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」の最新週間調査で示された。回答者629人の65%は、ダメージの織り込みでアナリストが「立ち遅れている」と答えた。

  今回の調査では、回答者の62%が米・カナダを主な拠点としており、21%は欧州だった。現在のコンセンサス予想は高過ぎるとの指摘と合致する結果となった。モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントのリサ・シャレット最高投資責任者(CIO)は先週、アナリストがまるでヘッドライトに照らされた鹿のように立ちすくんでいるとブルームバーグテレビジョンで語っていた。

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  「経済成長に関する考え方で、アナリストは幾分のキャッチアップが必要かもしれない」とアマティ・グローバル・インベスターズのファンドマネジャー、アナ・マクドナルド氏は指摘。多くの企業はサプライチェーンの混乱のため高い価格で在庫を積み増したばかりだが、需要の落ち込みに今後直面する見込みだと分析し、「企業利益への打撃はかなり急激かつ極端になる恐れがある」と電話で語った。

  悲観的なのはプロの投資家だけではなく、自身を「リテール投資家」だとする回答者の36%もそう答えた。

  リセッション(景気後退)が実際に起きた場合、株式相場は打撃を受ける可能性があると回答者は予測。向こう1年間の株式相場のリスク要因として、根強いインフレによる利回り上昇よりも景気縮小のほうが大きいとする回答が57%を占めた。回答者のグループで、リセッションよりもインフレによる利回り上昇を懸念しているとの回答の割合が大きかったのはリテール投資家のみだった。

  これは回答したリテール投資家のほとんどが米・カナダを拠点としていることが一因かもしれない。欧州の回答者は北米の回答者よりもリセッション懸念が強いことが示された。欧州の回答者の3分の2近くは、リセッションをより大きな脅威として挙げた。米・カナダでは55%だった。

  ゴールドマン・サックスによると、S&P500種株価指数を構成する企業の利益は通常、景気後退期に約13%減少する。ブルームバーグの集計データによると、ドット・コムバブル崩壊や世界的な金融危機による落ち込みからS&P500種が回復に要した日数は1000日を超えた。ただ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)からの回復はより速かった。

  ドル相場については、最近の上昇後でも比較的明るい見通しを維持している。ブルームバーグ・ドル・スポット指数が7−9月(第3四半期)に上昇すると見込む回答が約35%だったのに対し、下落予想は24%だった。

Stock Market Faces Earnings Shock as Economy Falters: MLIV Pulse(抜粋)

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