(ブルームバーグ): 今週発表された米銀大手の4−6月(第2四半期)決算では、投資銀行業務の収入急減が相次いで明らかになった。企業の合併・買収(M&A)や株式公開の活況時に高額報酬で積極採用していた各行だが、今後は人員削減の波が到来しそうだ。

  米欧の銀行業界に詳しい複数の関係者によると、ディールフローが急減する中、各行の株式資本市場(ECM)部門は来たるべき人員削減に身構えている。M&A部門やレバレッジドファイナンス部門の仕事も危ういという。 

  ロシアのウクライナ侵攻やリセッション(景気後退)懸念、米欧でのインフレ高進が重なり、投資銀行のディールメーキングは金融危機以来で最悪の状況に陥っている。4−6月の投資銀行業務の収入は、JPモルガン・チェースが前年同期比54%減、モルガン・スタンレーが同55%減、シティグループが同46%減となった。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)やシティ、UBSグループを含むさまざまな銀行の幹部が、今後1年に予想される事業活動に対して人員が過剰でないかどうか、初期の議論を行ったという。人員削減の決定はまだ下されていないとの理由で関係者が匿名を条件に語った。9月にディールの急増がない限り、秋からは業界全体での一連の解雇が見込まれるという。

  BofA担当者はコメントを控えた。シティの幹部らは決算発表の電話会議で人員削減は計画されていないと述べた。UBSからのコメントは現時点で得られていない。

  シティのジェーン・フレーザー最高経営責任者(CEO)は15日、他行との競争に勝つべく「非常に強力なバンカー」を採用してきたとし、低迷期だからといって過剰反応することはないと説明。「市場シェアを拡大し、顧客との関係を構築し、そうした投資の成果を十分得るには通常数年かかる」とし、「われわれはこの点で軽はずみに動くのではなく、戦略的かつ長期的な視野に立っている」と語った。

Wall Street Dealmaking Drop Has Bankers Feeling Job-Cut Heat (1)(抜粋)

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